「心が貧しくなるから節約はできません」と言われました(その1)

ここは投資や運用についてのブログですが、
節約についてもかなりの記事数を割いて、
お話しています。
(上のメニューをご覧頂ければ、分かります)

それが大事なこと、もちろん投資にも
つながることなのでそうしているわけですが、

先日、とある読者さまから

「心が貧しくなりそうで、節約はイヤなんです…」

というご意見を頂きました。

同様にお考えの方も、
実は多いのではないでしょうか。

僕のイメージは全く逆で、
「節約で心が豊かになることはあっても、貧しくはならない」
と考えています。

節約の定義から、断言できると言ってもいいです。

節約の具体例

で、なんでこんな認識の違いになるのか、
よくよく考えてみると、もしかしたら節約について
ネガティブなイメージを持たれている方は、
節約の意味をかなり矮小(わいしょう)化して理解、
もしくは誤解してしまっているのかもしれません。

今回は、節約の具体例を見ていき、
節約に対する理解を深めてみたいと思います。

実は節約にもいろいろなタイプがあって、
ここでは大きく5つのタイプに分けています。

以下、「幸せ」という言葉が出てきますが、
あまりに抽象的で分かりにくいと感じた場合は、
「時間」と置き換えて読んでいただいても
特に問題はありません。

(経済学を学んだ方であれば、
「効用」と置き換えてもかまいません。)

1. 同じ幸せで、使うお金を減らす

これは分かりやすいタイプですよね。
誰でも、普通にやっていることだと思います。

例えばネットでモノを買うとき、
値段の比較をしませんか?

同じものを買うなら、少しでも安いものを、
と誰もが思いますし、実際安い方のものを
買っているはずです。

このタイプの節約は
あまりに普通の活動なので、
節約しているという意識すら、
ないかもしれません。

少し注意が必要なのは、
「お金を減らしたいがために自分の時間を使いすぎる」
と、問題になってきます。

この問題点は、後ほど別のタイプで詳しくお話します。

2. 同じお金で、幸せを増やす

これもタイプ1と似ていて、
普段からよくやっていることと思います。

例えば、
ランチの予算が1000円と決まっていれば、
予算内でできるだけ満足のいく
結果が欲しいですよね。

この場合の満足のモノサシは人それぞれで

  • すぐに食べられる
  • お腹いっぱい食べたい
  • いつもと違う雰囲気を味わいたい…

などいろいろありますが、
できるだけ幸せを増やしたいと考えている点では
皆、同じはずです。

このタイプは節約とは言いづらいかもしれませんが、
広い意味で、節約カテゴリの一つに加えて
問題ありません。

3. 使うお金を増やし、幸せをそれ以上に増やす

では、もう少し複雑なタイプの節約を見ていきます。

このタイプの節約法の具体例として
以前、ルンバの活用法をご紹介しました。

家中「ルンバブル」にして、家事を大幅に合理化する!(その2)

ルンバを買うのにお金が必要になりますが、
ルンバに掃除を任せることで、自由な時間が増え、
トータルとして幸せ(時間とお金)が大幅に増える、
ということでしたね。

(おかげさまでこの記事はとても大きな反響を頂きました。
読者の皆様、ありがとうございます!)

もう少し身近な例では、
たとえば近い場所にあるコンビニと、
遠い場所にある格安ドラッグストア。

コンビニで買うとちょっと高いけど、
ドラッグストアまで行く時間を節約できる、
とかですね。

ただ、ドラッグストアも計画的に利用すれば、
時間とお金の両方を節約できることはありますので、
継続的な利用の場合はきちんと考える必要があります。

僕の場合、コンビニは出先でのみ利用するか、
よく使う場合は安いコンビニを押さえておく、
という方法をとっています。

このタイプの特徴は、
「投資」の概念が含まれていることです。

ただ、投資と違うのは
リターンがかなり大きいことと、
そのリターンがほぼ確定していて、
安全だということ。

元本保証だけどリターンが雀の涙、の
銀行預金にお金を寝かせておくぐらいなら、
このタイプの節約に投資するほうが、
何十倍、何百倍も幸せになれます。

リターンがほぼ確定してて安全なので、
証券投資の前にやってみる投資としても
お勧めです。

ちょっとややこしいタイプの節約ですが、
慣れてくればきちんと実践できますので、
これもぜひトライして欲しいですね。

4. 幸せ(時間)を削って、それ以上に幸せを増やす

さて、少しずつややこしくなってきますよ(笑)

時間を削って、幸せを増やすとはいかに?

と思われるかもしれませんが、
これも実は基本のタイプなのです。

例えば、整理整頓。

整理整頓するには時間と労力が必要で、
お世辞にも幸せとは言いがたいです。

でも、一旦しっかりと整理整頓された環境を作ってしまえば、
その後の作業が非常にラクになることは、御存知の通り。

最初の整理整頓にかけた時間が、
将来の時間を大幅に生み出してくれているのです。

これって、立派な時間の節約ですよね。

5. 幸せを削って、使うお金をそれ以上に減らす

さて、最後のタイプになりました。

これが、最も難しいタイプの節約です。

理屈上、できなくはないですが
現実問題としてこれは難しすぎるので
やめておいたほうがいいと思います。

というのも、幸せを削るというのは大きなコストを伴います。

ですので、多少のお金ぐらいでは追いつかず、
大抵は、削る幸せのほうが多くなってしまうのです。

でも、これこそが「ザ・節約」だと誤解して、
実際には残念な結果となっている方も多いように思います。

例えば、スーパーの数量限定、超目玉商品。

確かに、他の店舗ではあり得ない価格で、
提供されています。

なんですが、実際にできる節約といえば
100円とか、下手をすれば数十円レベル。

で、この特売品を手に入れるために、
30分以上、行列に並ばないといけないとしたら…?

答えは明らかですよね。

落ち着いて考えれば、この手の行動は
全然節約になってないのですが、
「お金」というものに目先を奪われて
残念な結果になっている例です。

(某大手スーパーにもこのような行列があって、
いつも残念だなぁ、と思うのです…)

確かに、このタイプの行動を
節約だと誤解されているのであれば、
タイトルにもあるように

「心が貧しくなるから節約はできません」

という発言につながるのかなと思います。

当然ですが、僕もそんな活動はしたくありません。

これはやってはいけないタイプの節約ですが、
意外とこればかりやっている人も多いかもしれません。

もし心当たりがあれば、今すぐ、
見なおしてみてください。

節約を正しく理解できれば、お金に強くなって、幸せになれる

逆に、ここまで読んでいただいた方であれば

どんなタイプの節約であれ、

  • 同じお金なら、より多くの幸せを
  • 同じ幸せなら、より少ないお金(や時間、幸せ)で

を目指す活動だ、ということを
おぼろげながら理解頂けたのでは
ないかと思います。

だから、僕は冒頭で

「節約で心が豊かになることはあっても、貧しくはならない」

といったわけですね。

だって、おんなじ幸せで、お金が余るわけですから!
お金が余って貧しくなる、ということはないですよね。

今回、節約というものを少しは正しく
理解して頂けたのではないでしょうか。

長くなってしまいましたので、
続きは次回にしようと思います。

次回は節約の概念について
整理してみますね。

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