複利にどれぐらいのインパクトがあるのか実感しよう。「利回りと運用期間」、「資産とその取崩し」の密接な関係について(速算表)

「長期投資は、複利の効果を使え!」

とよく言われますが、その効果を具体的にイメージするには、
いろんな角度から眺めてみるのが一番です。

コツコツ投資をしながら、老後資金を蓄えるような場合、
複利効果がどれぐらいあるか、便利な換算表を元に
ご自身に当てはめて具体的にイメージできるようにしてみました。

利回りと積立金額、取り崩せる金額の関係

早速ですが、こちら横軸に運用年数、縦軸に利回りをとったときの、
積立金額が最終何倍になるのかということを示した表です。

毎年の積み立て金額が何倍になるか?

運用年数
利回り 5 10 15 20 25 30 35 40
0.0% 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0
0.5% 5.1 10.2 15.5 21.0 26.6 32.3 38.1 44.2
1.0% 5.1 10.5 16.1 22.0 28.2 34.8 41.7 48.9
1.5% 5.2 10.7 16.7 23.1 30.1 37.5 45.6 54.3
2.0% 5.2 10.9 17.3 24.3 32.0 40.6 50.0 60.4
2.5% 5.3 11.2 17.9 25.5 34.2 43.9 54.9 67.4
3.0% 5.3 11.5 18.6 26.9 36.5 47.6 60.5 75.4
3.5% 5.4 11.7 19.3 28.3 38.9 51.6 66.7 84.6
4.0% 5.4 12.0 20.0 29.8 41.6 56.1 73.7 95.0
4.5% 5.5 12.3 20.8 31.4 44.6 61.0 81.5 107.0
5.0% 5.5 12.6 21.6 33.1 47.7 66.4 90.3 120.8
5.5% 5.6 12.9 22.4 34.9 51.2 72.4 100.3 136.6
6.0% 5.6 13.2 23.3 36.8 54.9 79.1 111.4 154.8
6.5% 5.7 13.5 24.2 38.8 58.9 86.4 124.0 175.6
7.0% 5.8 13.8 25.1 41.0 63.2 94.5 138.2 199.6
7.5% 5.8 14.1 26.1 43.3 68.0 103.4 154.3 227.3
8.0% 5.9 14.5 27.2 45.8 73.1 113.3 172.3 259.1
8.5% 5.9 14.8 28.2 48.4 78.7 124.2 192.7 295.7
9.0% 6.0 15.2 29.4 51.2 84.7 136.3 215.7 337.9
9.5% 6.0 15.6 30.5 54.1 91.2 149.7 241.7 386.5
10.0% 6.1 15.9 31.8 57.3 98.3 164.5 271.0 442.6

理解しやすくするために、利回りが0%の場合を一番上に示してあります。

つまり、毎年の積立金額が1万円だとすると、
5年でその5倍の5万円。
10年でその10倍の10万円。
…と、至極当たり前のことを言っています。

で、所定の利回りで複利運用した場合がその下に示してあるわけです。

ここまでは、なんとなく理解出来るかと思います。

では次に、少し見慣れない表に移ります。

こちらは、今ある資産を決まった期間毎年取り崩すとして、
資産のどれぐらいを取り崩せるか?
という係数を表しています。

資産のいくらを取り崩せるか?

取り崩し年数
利回り 5 10 15 20 25 30 35 40
0.0% 0.200 0.100 0.067 0.050 0.040 0.033 0.029 0.025
0.5% 0.203 0.103 0.069 0.053 0.043 0.036 0.031 0.028
1.0% 0.206 0.106 0.072 0.055 0.045 0.039 0.034 0.030
1.5% 0.209 0.108 0.075 0.058 0.048 0.042 0.037 0.033
2.0% 0.212 0.111 0.078 0.061 0.051 0.045 0.040 0.037
2.5% 0.215 0.114 0.081 0.064 0.054 0.048 0.043 0.040
3.0% 0.218 0.117 0.084 0.067 0.057 0.051 0.047 0.043
3.5% 0.221 0.120 0.087 0.070 0.061 0.054 0.050 0.047
4.0% 0.225 0.123 0.090 0.074 0.064 0.058 0.054 0.051
4.5% 0.228 0.126 0.093 0.077 0.067 0.061 0.057 0.054
5.0% 0.231 0.130 0.096 0.080 0.071 0.065 0.061 0.058
5.5% 0.234 0.133 0.100 0.084 0.075 0.069 0.065 0.062
6.0% 0.237 0.136 0.103 0.087 0.078 0.073 0.069 0.066
6.5% 0.241 0.139 0.106 0.091 0.082 0.077 0.073 0.071
7.0% 0.244 0.142 0.110 0.094 0.086 0.081 0.077 0.075
7.5% 0.247 0.146 0.113 0.098 0.090 0.085 0.081 0.079
8.0% 0.250 0.149 0.117 0.102 0.094 0.089 0.086 0.084
8.5% 0.254 0.152 0.120 0.106 0.098 0.093 0.090 0.088
9.0% 0.257 0.156 0.124 0.110 0.102 0.097 0.095 0.093
9.5% 0.260 0.159 0.128 0.113 0.106 0.102 0.099 0.098
10.0% 0.264 0.163 0.131 0.117 0.110 0.106 0.104 0.102

こちらも運用利回り0%の欄を見ると理解できますが、
10年間で取り崩すなら1/10=0.1、
20年で取り崩すなら1/20=0.05
になっています。

運用しながら取り崩すなら、
もう少し多めに取り崩しても大丈夫だ、
ということが分かりますね。

速算表の使い方

さて、勘のいい読者の皆様でしたらもうお気づきかもしれませんが、
ここから毎年の積立金額と、使える年金額を簡単に導くことが出来ます。

例えば、今現在30才とし、60歳まで、30年間積み立てて、
60歳から90歳まで、30年間取り崩すとします。

積立時、取り崩し時の利回りがいずれも3%だと想定すると
それぞれ前表の30年、3%の欄を参照して

積立時  :47.6
取り崩し時:0.051

になります。
両者を掛け算して2.42。

これはどういう意味かというと、
30から60歳まで毎年100万積み立てたら、
60から90歳まで毎年100 x 2.42=242万取り崩すと

90歳時点で残高がゼロになりますよ、
ということなんですね。

3%というとリスク資産で運用すれば、
割と手堅い利回りだと思いますが、
それでも複利の効果というのは偉大で、
2倍以上の引き出し額になって帰ってくる、
というわけですね。

実際の投資になると取引コストやら税金やらがかかりますから、
もう少し少ない金額にはなると思いますが、
ざっくりとした感覚は掴めると思います。

この表を使って、ご自身の考える積立額、期間、利回り等で
自由に計算してみてください。

なお、投資の利回りは誰も約束できませんし、
リスク資産に投資をするもしないも、個々人の自由です。

ただ、いずれにせよ、積み立てと取り崩しの関係を
知っておいて損はないと思います。

例えば銀行預金で行く!と決めたなら
利回り0%の欄をじっくりみて、
ライフプランを考えるわけですからね。

計画(妄想?)するのは自由でコストゼロですから、
いろいろ考えるのにこの表を役立ててください。

ライフプラン作成等もしていますので、
興味があればお問い合わせください。

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