おいしい投資情報は存在するか?
僕自身、FXや自動売買、株式のデイトレードなど
過去さまざまな「ドアクティブ」な投資法を
わりと長いこと試してきました。
その過程で、
詐欺案件のようなものにも触れてきたのですが
(要は騙されたことがある…汗)
そうした生の経験と僕の金融知識とを合わせて
投資とどう付き合えばいいのか?
少しお話しておきます。
おいしい投資情報とは何か
まず、おいしい投資情報とは何か?ですが
その情報を知り、それに投資すれば
通常ありえないような利益が得られるもの。
といったところでしょうか。
ただこうした情報は通常インサイダーしか知り得ないもので、
もしあるとしても、それはレアな状態のまま
誰にも知られずひっそりと存在しているはずです。
というのは、もしその情報が広く知れ渡ったら
多くの投資家が買いに向かい、
早々に将来の期待利益分だけ
価格が上昇してしまうからです。
そうなると、もうおいしい情報でもなんでもありません。
そういう市場原理がある以上、
おいしい情報というのは常にレアケースだったり
非常に分かりにくい場所にあったりします。
仮に知っていても、インサイダー取引となって
違法行為になることがほとんどですね。
ですので、万一にもこうしたおいしい情報が
あなたの目の前に都合よく現れるようなことは
「よほどのことがない限り」
「ありえません」。
もしあなたの目の前に無防備に現れたとしたら
それは本当においしい情報か(当然それは極レアケースです)、
あるいは美味しそうな衣をまとった
毒まんじゅうかのいずれかです。
しかもそうしたおいしい情報は
世界中のプロ投資家が
鵜の目鷹の目で探し回っていますから
我々一般の投資家の目の前に現れるのは
残りカスのさらに残りカスか、
詐欺的な情報かといったところだと
肝に銘じておくと良いと思います。
(プロ投資家でさえ、おいしい情報を見つけるのは
大変なことですし、その過程で詐欺情報をつかまされる
プロ投資家もいます)
その意味では、インデックスファンドみたいな情報が
ふだん目の前に現れないという状況は
ある意味正しいともいえます。
本当に良い情報というのは、
大変地味なものです。
ただ、このことの裏をかいて
レアな情報を装って近づいてくる
詐欺的なものもありますので
注意してください。
自分で見つけられる自信があればやればいいと思う
とはいえ投資は投資ですから、
何事も絶対ということはありません。
おいしい情報を自分で見つけられる確証があるなら、
やってみてもいいと思います。
ただ、誰かに聞いた話というぐらいであれば
それは自分で判断することはできません。
(というか自分で判断していることになりません)
自分の頭と、目と耳と、五感を駆使して
苦労して得た情報を元に、
真贋を判断することになるでしょう。
でもそれって、結局
「ビジネス」に近づいていきますよね。
ビジネスは自分で実行する投資といえますから、
特別な案件というのはやはりビジネスなんでしょう。
で、ご自身なりのビジネスを見つけられたら、
それに集中すれば利益が上がりますし、
それでお金が余ってきたら、
残りの投資情報は判断がつかないわけですから
分散投資すればいいんですね。
そうやって集中と分散で
お金のリスクを上手に管理すると
だんだんとうまくいきます。
この自分のビジネスを見つけるという部分は
結構難しいですので、「普通は」
「分散投資」だけで十分です。
ここまでご理解いただけたでしょうか。
もう一つのワナ「バブル」
さて、ここまではレア投資情報について
お話してきました。
もう一つ気をつけないといけないことがあります。
それは「バブル」です。
バブルについてはチャールズ・マッケイの「狂気とバブル」や
カーメン・M・ラインハートらの「国家は破綻する」などに詳しいので
ここでは簡単にしておきますが、バブルは
上記のレア情報とは対照的な現象になります。
要は、非常に多くの人が「上がる」と信じることで
生じるのがバブルなわけですが、
レア情報どころか、みんながみんな
同じことを信じている(知っている)のですから
完全にオープンですね。
「じゃぁ、問題ないんじゃないか?」
と思われるかもしれませんが、
バブルの危険なところはものすごい勢いで上がったら
その後それを上回る勢いで下がることです。
どのバブルも大体、最後の方で大幅に上昇します。
で、バブルが弾けるとその上昇幅は当然帳消しにし、
さらにダメ押しで下がります。
最後の方で大幅上昇するということは、
そこで買う人が多いということです。
それ以上に下がるわけですから、
多くの人が損するわけですね。
そういうメカニズムになってますから、
「今は相場が大きく上昇している!」
などと考えて調子よく投資額を増やしたりすると
こっぴどくやられたりするわけですね。
気をつけてください。
まぁ、多少損するぐらいなら勉強料とも言えますが
虎の子の退職金を全額などということは
絶対にやめておきましょう。
まとめ
今年からiDeCoがはじまり、
来年からは積立NISAも予定されていて
このところ投資の話題が盛り上がっています。
そのこと自体はいいことだと思いますが
浮足立って「なにか良い投資案件はないか」
「おいしい情報はないか?」などとならないよう
注意喚起の意味を込めて書いてみました。
特に、最近投資デビューした方や、
これから投資を始めたい、という方は
注意されたほうがいいと思います。
おいしい情報というのは基本的に
(見えるところには)ありませんから
なんでもコツコツ、堅実に行くのが
結局は一番だということですね。
これから始めるという方は、
積立NISAは来年(2018年)からですから
まずはこちらからiDeCoについて学んでおいてください。
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