野村證券から目論見書が届きました。トヨタのAA型種類株の買い方とポートフォリオの考え方。

こんにちは。林FP事務所の林です。

22日から、トヨタの銘柄AA型種類株の
販売が開始されましたね。

原則、基本はインデックス運用が手堅いので
それをメインにするというポリシーに
変わりはありませんが

その上で、ポートフォリオ上の
国内株式クラスまたは国内債券クラス内で
許容しうる範囲であれば
AA型種類株も「あり」だと思います。

今回は話題のAA型種類株について、
投資の(個人的な)考え方をお話します。

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トヨタのAA型種類株式とは

こちらのブログに
わかりやすいまとめがありましたので、
引用しておきます。

トヨタ自動車が第1回AA型種類株式を発行!評判・口コミは?税制・メリット・デメリットまとめ | The Goal

本家の説明資料は、残念ながら2019年1月時点でリンク切れとなりました。
AA型種類株式に関するご説明資料|トヨタ自動車株式会社

大体、興味のある方はすでにネットで調べて
ご存知だとは思いますが、簡単にまとめると

  • その名の通り、トヨタが発行する非上場の種類株
  • 5年間は売却できない
  • 段階的に利率が上がり、5年目以降は年利2.5%固定
  • 第1回AA型種類株は、野村證券の本支店窓口で購入できる
  • 応募期間は6/22から7/7価格は株価の1.26〜1.30倍を予定
  • 5年目以降、トヨタに購入価格で買い取り請求、または普通株式転換もできる
  • ただし、株式転換後、特定口座、NISA口座には組入できない

という感じの種類株式です。

株式とはいっていますが、
株式のコールオプションと
社債を組み合わせ、
オプションの費用をトヨタが一部負担する、
というような商品と思います。

DSC_1636
野村證券から届いたトヨタ第1回AA型種類株式の案内ハガキ
DSC_1642
トヨタ第1回AA型種類株式の目論見書と商品概要説明書

まぁ、難しい話はおいておいて、
5年目以降にトヨタが元本保証で
買い取ってくれるとあって、
かなりの人気が出ているようです。

野村證券に問い合わせてみましたが、
「申込み多数で買えない可能性もある」
と言われました。

「人気があるから焦って買う」
というのは良くない買い方なので、
そこは冷静にいけばいいですが、

人気がある状況である、ということを
客観的に理解しておけばいいでしょう。

端的にいえば、人気(需要)が高ければ
発行価格は当然上がる、ということです。

ただし上がったからといってそれがそのまま損とはならない
(どの価格であってもトヨタが元本保証するので)
のが、この種類株のミソではあるのですが。

インデックス vs 個別銘柄

さて、そもそも検討を始める前に、
普段インンデックス運用をと言っているのに
なぜ突然個別銘柄なのか?

という素朴な疑問はあると思います。

ここでインデックスに視点を移しましょう。

TOPIXの上位3銘柄の構成比率は
約10%になっています。

例えばTOPIXインデックスファンドに1,000万円投資すると
そのうち約100万円が上位3銘柄に集中投資されるという
格好になります。

その上位3銘柄とは

  • トヨタ自動車
  • 三菱UFJフィナンシャルG
  • ソフトバンク

と、日本を代表する大企業。

トヨタにいたっては4.8%と、
約48万円が投資されることになります。

ですので、TOPIXだからまんべんなく投資できている
という見方は実は正確ではなくて
一部集中投資も(必然的に)されている
と考えるのが正しい認識なのです。

もちろん、それでもインデックス運用が
低コストで分散が効いていて、
ある意味合理的であるという事実は
揺らぎませんけどね。

インデックスにさらにトヨタのAA型種類株を投資すると…

インデックス運用に
トヨタのAA型種類株を追加すると、
どうなってしまうのでしょうか。

結論からいうと、資産額にもよりますが、
通常は日本株クラスの中で
トヨタ一社の構成比率が上がりすぎるので
おすすめできません。

TOPIX内でみてもトヨタの構成比が高いのに、
それにさらに拍車をかけるのはよろしくないでしょう。

というのが一般的なアドバイスです。

が、悩みどころなのは
これは新種の種類株だということ。

このAA型種類株は普通株と
かなり違う特性をもっています。

以下は僕個人の見解が多分に入っていますが、
トヨタの普通株を買うのはダメだけど、
この種類株であれば、ポートフォリオの中で
価格リスクが抑えられているので
株式ではなくて債券という扱いもできます。

株式と債券の中間に位置しているので、
国内株式クラスと国内債券クラスの
両方に組み入れる、もしくは国内債券として扱う
という考えもできるでしょう。

ちなみにトヨタの格付け
スタンダード&プアーズではAA-となっていて
日本国債と同じですね。

ここはどう解釈するか意見が別れると思いますが
もし日本国債で運用されているのであれば、
日本国債とトヨタの社債で分散するという
考え方も、もしかしたらできるかもしれません。

ただしこれも、AA型種類株の特長を生かし、
さすがに5年間は大丈夫で、
5年目以降、トヨタの業績が怪しくなったときに
買取請求できると確信できるなら
という条件付きですね。

日本国債も、政府が最後に買い取ってくれるだろう、
という目論見がないと買えないのと同じです。

政府とトヨタのどちらが信用できるかというのは
なかなかタフな質問です(笑)

トヨタ:売上27兆円、純利益2兆円。
政府 :税収52兆円、国債発行▲40兆円。

いずれにせよ、新しいタイプの商品なので、
購入する場合、いろいろ考えさせられることは
間違いありません。

販売価格はまだ決まっていませんが、
恐らく100万円以上になる可能性が高いです。

この購入金額が、インデックス運用全体の
数%程度で収まるぐらいの金融資産であれば、
検討の余地があるかもしれませんね。

以上はあくまでも僕個人の見解なので
投資の最終判断はご自身でお願い致します。

追伸

先日、とある方のご縁で、
原稿執筆のお仕事を頂きました。

いままで自分のブログには
いくらでも記事を書いてきましたが、
他人(他社)のサイト向けに記事を書くのは
初めて。

アウェイ感たっぷりでどうなるか…(笑)、
という感じですが、これも経験なので
がんばって書いてみたいと思います。

また掲載されたら、
見てやって下さい。

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