株式クラスの主なインデックスをまとめてみました。まずは規模感をつかんでおこう!

株式クラスのインデックス、つまり
投信ではなくてインデックスそのものを
まとめてみました。

一見、マニアックな内容ですが
全体をみて規模感をつかんでおくのは
分散投資を考える上でメリットがあります。

もしあなたが
投資は情報がありすぎて、何をしたらいいのか分からない
と感じているなら、必見です。

株式クラスの主なインデックス

インデックスは、それを構成し価格を計算する
インデックスプロバイダーがライセンスし、
ファンドに有償提供したり、一部データを
条件付きで無料公開していたりします。

例えば、MSCI、FTSE、ラッセル、S&Pダウ・ジョーンズ
などが有名なプロバイダーと思います。

国内なら日本経済新聞社(日経平均)や東証(TOPIX)が
おなじみのプロバイダーですね。

そこで、これらプロバイダーが提供する
株式クラスのインデックスについて
まとめてみました。

株式クラスの主なインデックス

プロバイダー インデックス名 地域・国 銘柄数 作成年 時価総額(兆ドル) 投資可能な何%?
全世界株式
MSCI オール・カントリー・ワールド(ACWI) 世界46カ国 2,471 1990 38 84%
MSCI オール・カントリー・ワールド(ACWI) All Cap 世界46カ国 14,257 2010 45 99%
FTSE FTSE グローバル All Cap 世界47カ国 7,563 2003 44 97%
FTSE FTSE オール・ワールド 世界47カ国 3,026 不明 39 86%
S&P DJI S&P グローバル総合 世界46カ国 11,435 1992 50 110%
先進国株式
MSCI ワールド・インデックス(World) 先進23国 1,635 1986 34 75%
MSCI ワールド・インデックス(World) All Cap 先進23国 11,619 2010 40 88%
MSCI EAFE 米国およびカナダを除く先進国 909 1969 13 29%
FTSE FTSE 先進国 先進25国 2,115 2000 35 77%
FTSE FTSE 先進国 All Cap 先進25国 5,659 2003 40 88%
S&P DJI S&P 先進国総合 先進25国 8,326 1992 45 99%
新興国株式
MSCI エマージング・マーケット(EMI) 新興23国 836 1988 4 9%
FTSE FTSE 新興国 新興22国 911 2000 3.5 8%
FTSE FTSE 新興国 All Cap 新興22国 1,904 2003 3.9 9%
S&P DJI S&P 新興国総合 新興23国 3,132 1997 12 26%
S&P DJI S&P/IFCI 新興24国 3,012 1988 11 24%
フロンティア株式
MSCI フロンティア・マーケット(FMI) フロンティア24国 127 2007 0.096 0%
FTSE FTSE 中東&アフリカ 中東、アフリカ5国 134 2000 0.47 1%
S&P DJI S&P フロンティア総合 中東、アフリカ34国 575 2008 0.51 1%

※ 比較基準日 2015年3月
※ ラッセルは公開情報が少ないため、省いた

最初は気軽に始めたのですが、
実際まとめてみるとそこそこな表に
なってしまいました(笑)

実はこれだけでも、インデックス全体のごくごく一部を
まとめたに過ぎません。

例えばS&Pダウ・ジョーンズが発行している
指数ハンドブック2014によれば、
S&Pダウ・ジョーンズが発行している指数だけでも
100万本以上あるそうです。

世界中の指数を集めたら、
一体何本になるのか…?

気が遠くなりそうです。

世界株式インデックスは、その規模感をつかんでおこう。

全てのインデックスをまとめるのはナンセンスですし、
それはインデックスプロバイダーやそれを使うファンド運営会社の
仕事だと思います。

個人投資家にとってインデックスを
眺めるときに大切なのは

  • どのジャンルを扱っているのか
  • どれぐらいの「規模感」なのか

だと思います。

上の表のジャンルは「世界株式」です。

他にも「債券」「不動産」「商品」「テーマ別」「国別」など、
沢山のカテゴリがあります。

(でも個人的には株式、債券、国別が
大まかに理解できていれば十分だと思います)

次に、インデックスのカバー範囲は
どれぐらいの規模なのか。

上の表では一番右の欄がそれにあたります。
これは、MSCI オール・カントリー・ワールド All Capを基準に
各インデックスの時価総額の割合を計算したものです。

一部100%を超えているものがありますが、
今回はあまり気にしないようにしましょう。
(ということで以後S&Pは省きます)

これにより、だいたい次の傾向が分かります。

  • 先進国株式は、世界の時価総額の約8割をとらえている。
  • 新興国株式は、1割弱
  • フロンティアは1%以下

あれ?日本は?

と思われたかもしれませんが、
日本は全世界と先進国の中に含まれています。

MSCI Japanインデックスを参考にすると、
日本は約2.8兆ドル程度ですから、世界の時価総額を
約45兆ドルとすると、日本は約6%程度になります。

もちろん計算の前提によって数字は多少ずれてきますが、
大まかな規模感をつかむ目的なら、これで十分です。

あなたを悩ますある法則とは

よく、

「投資は情報がありすぎて、何をしたらいいのか分かりません」

とか、

「情報の分析が終わったら投資開始したいのですが、分析が終わりません」

というお話を聞きます。

自分の大切なお金ですので
情報収集や分析に熱が入るのは当然で
これはこれで間違ってはいません。

ですが、そもそも投資を始めようとしているのに
全く投資が始まらない、というのも
なんだかおかしな話ですよね。

ところで、

どのような仕事であれ、仕事量は完成のために
与えられた時間いっぱいまでふくらむ

という法則はご存知ですか?

これはパーキンソンの法則として知られています。

与えられた時間いっぱいまで膨らむのも頭が痛い話ですが
そもそも投資を調べる仕事(?)には制限時間すらありません。

となれば、なんの戦略もなく調べ続けていれば、
まるで情報の樹海を彷徨(さまよ)う亡霊のようになってしまうのは
当然だともいえるでしょう。

そこで僕が提案したいのは、
全体と細部のバランスをとる
ということ。

例えば、オーソドックスに時価総額に比例した世界分散投資をしたい場合、
仮に日本を除いたとしても7割以上を先進国が占めているわけです。

であれば、情報収集や分析にかける時間と労力は、
7割が先進国で、あとは残りの3割でやるのが
合理的といえます。

これを例えば

「新興国ファンドは信託報酬が高いから
なんとか海外ETFを使えないか?」

などと調べ始めると、泥沼コースです。

それを調べる事自体、悪いことではないですが
でも新興国は全体の1割にも満たないということを
まず最初に理解しておくべきでしょう。

こう考えれば、自らの情報分析の
「サジ加減」と「戦略」
が見えてくると思います。

決して細部をないがしろにしろ
という意味ではありません。

そうではなくて、細部を必要以上にこだわって調べていると
自分の時間と労働コストが大きくなりすぎて、
結果として塩梅が悪くなりますよ、
ということなんですね。

あなたは情報の海で迷子になっていませんか?

何かの参考になれば幸いです。

↓期間限定の無料コンテンツをお受け取り下さい

資産形成メルマガ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です