変額保険はあくまでも保険で、決して運用ではないということを確かめた一件。

こんにちは。林FP事務所の林です。

変額保険という商品はご存知でしょうか。

生命保険と運用をセットにした商品で、最低死亡保障額を保証し、運用がうまくいけばそれ以上に受け取れる、という一見、バラ色な商品です。

バブルの頃はよく売れたという変額保険。

その後、なりを潜めていましたが、アベノミクスの影響で、再び少しずつ売れ始めているとかいないとか。

変額保険を選択するということは死亡保障と投資収益の二兎を追う狙いだとは思いますが、そもそも、二兎は存在するのでしょうか?

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投資で見る場合はコストが大切だが…

個人的には運用に保険を活用するには無理があると考えているので、変額保険も眼中にはなく、全然分析していませんでした。

なお、2019年に、真面目に変額保険のコスト分析、比較方法をまとめた記事を作成しましたので、よかったら参考にしてください。

ランキングに頼らない!変額保険の正しい比較方法を伝授します。

個人としてはそれでいいのですが仕事上ずっと避けるわけにもいかないので今回、公開データを使って分析してみました。

さて、投資として考える場合は投資のコストを確認することが大切です。

投資のリターンは不確実ですが、コストは確実なマイナス要因だからです。

ここで、ある変額年金保険の解約返戻金率からコスト(経費年率)を試算してみました。

なお保険を自己の投資として見る場合は死亡保障額は関係なく、解約返戻金で計算するのが原則です。

運用利回り 0.0% の場合
経過年数保険料累計(万)解約返戻金(万)理論資産額(万)経費(万)経費年率(単利)
512570125-55-8.8%
10250161250-89-3.6%
15375238375-137-2.4%
20500312500-188-1.9%
25625381625-244-1.6%
30625325625-300-1.6%
運用利回り 7.0% の場合
経過年数保険料累計(万)解約返戻金(万)理論資産額(万)経費(万)経費年率(単利〜複利)
512586145-59-8.1%
10250232345-113-3.3%
15375418628-210-5.5%
205006741025-351-4.0%
2562510281580-552-3.0%
3062513762363-987-2.0%

運用利回りが0%と7%の場合を掲載していますが、保険会社の開示データの都合でこうなっています。

ただ、いずれの場合も経費率が大きく、単利か複利かの違いはありますがどう少なく見積もっても年2%程度のコストは覚悟しないといけないようです。

率直に言って、これは相当厳しい条件です。

投資のメインの道具であるインデックスファンドが0.1%の経費率でしのぎを削っている昨今で、2%の経費はちょっとケタ外れです。

変額保険を投資の道具として活用するのはまずあきらめたほうがいいでしょう。

もちろん、変額保険の商品もいろいろあろうかとは思いますが、上記のデータは比較的評判(コスパ)がいいと言われている商品です。

他は、推して知るべし。

このような状況ですので、コスト以外の分析は省略します。

死亡保障としてはどうなのか?

ただし、死亡保障としてみるとまた違った景色が見えてきます。

上の例は、死亡時最低保障額が1000万円の変額終身保険です。

運用成果がよかろうと悪かろうと、最低保障の1000万円を下回ることはありません。

逆に運用成果がよければ、1000万円を超える金額が支払われます。

仮に1000万円だとしても、累計保険料が625万円で1000万円を受け取るなら今後インフレ傾向が強まらなければ、かつ保険会社が今後数十年破綻しないという確信(※)が持てるなら、選択肢の一つといえるかもしれません。

※保険会社が破綻すれば、最低保障額は減額される可能性があります

上記の通り、運用コストが大きいので、1000万円を超えることに過大な期待はもてませんが、こうした事情を理解した上であえて選択するなら、構わないと思います。

なお、変額保険に限りませんが、終身保険には相続時の節税メリットがあります。

最初から節税効果を狙うのであれば一時払いの終身保険として検討してみてもいいかもしれません。

結局のところ、保険で資産運用するのはやはり無理があるなぁということを確認した一件でした。

ついでに外貨建て積み立て保険とかも、一般的に保険会社の破綻リスクを受けるのでご注意を。

僕なら、買いません。

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