あなたにあった投資商品かどうか、簡単に判別する方法とは?
個別株、
インデックス・ファンド、
国債、不動産…。
自由資本主義が台頭する世の中で、
およそ買えない金融商品はないんじゃないか?
と思ってしまうぐらい、様々な商品を
僕たちは買うことができます。
しかし、
その金融商品を買えるかどうかと
「買うべきかどうか」とは
全く違う問題です。
はたしてその商品は、あなたにとって
「買うべき商品」なのでしょうか?
「利益」は最も判断しにくい材料
よく、僕たちは金融商品を吟味する際に
「結局、それって儲かるの?」
ということを考えたりします。
確かにそれは重要なポイントのように思えます。
儲からないものにわざわざお金を出す人は
世の中に一人もいないわけですから、
儲かるかどうかというのは
一つの大きな試金石かのようですね。
でも、ここでよーく考えてみてください。
儲からない商品に買い手がつかないことを考えれば、
少なくとも商品を売りたがっている金融機関が
「この商品は儲かります」
とか
「儲かる商品しかお売りしません」
というのは
「男女限定でお売りします!」
「いや、それ全然限定になってないし!」
というのと同じぐらい、
意味のない情報なのではないか?
と思うわけです。
もちろん、「儲かります」という
直接的な言葉を使って売ると違法ですが
金融機関が伝えたがっている事の本質は
同じです。
ですから、儲かるか儲からないかというのは
少なくとも商品の売り手が発する情報の場合、
買うべき根拠にするには相当無理がある
と言えるでしょう。
どちらかといえばそれは、
相手が信頼に足るかどうかを見定めるための情報
というレベルの話になります。
(それはそれで、大切ですが)
考えるべきなのは損失時の対応
もちろん、商品の買い手、つまりあなた自身が
「儲かるか儲からないか?」
を考えるのは重要です。
ただ、人の認識というのはすぐに歪みますし、
判断力にも限界があります。
これも、買うべきかどうかの判断材料にするには
かなり難しいという現実があります。
それよりも、もう少し現実的で
初心者でも扱いやすい判断材料があります。
それは「損失時のあなたの対応」です。
儲かるか儲からないかを考えるのは
やや専門的に言えば「期待リターン」
を考えることに相当します。
一方で、損失時の対応は同様に
「投資のリスク」を考えることに
相当しています。
期待リターンはあくまでも「期待」であり、
ある種つかみどころのない概念であるのに対し、
「投資のリスク」は期待リターンよりは
予測のしやすい指標です。
また、長期で持てば持つほど、投資のリスクは
いつかは「顕在化」しますので長期投資家ほど
リスクの、特に損失側に対応する必要に迫られます。
となれば、手持ちの資産に損失が現れた時に
一体自分はどうするのだろう?と
事前に考えてみることは大変重要なことです。
もっと具体的にいえば
「もし仮にこの商品の価格が半値になったら、
自分はどうするだろう?」
と自問自答してみることです。
もしその思考実験において
「半値になったら怖くなって投げ売る」
のであれば、それは長期投資先としては
不向きであるといえるでしょう。
逆に、
「半値になったら、喜々として買い増す」
というのであれば、長期投資向きの
商品といえるかもしれません。
実際の運用にあたっては
「喜々」とする必要は全くなくて
「淡々」と買い進めばいいので
精神的にはもっと楽ですが
今回はその投資商品が
「あなた向きか?」
「長期投資向きか?」
を判断するための方法ということで
あなたの感情や行動がどう変化するかについて
見てみました。
ぜひ一度、そういう視点で
投資商品を吟味してみてください。