「健康年齢保険」健康になればなるほど安くなる医療保険に、可能性はあるのか?
保険の話題も扱っていますが、
たいてい、特に医療保険については
「(一般的には)やめときましょう」
というお話が大半です。
ですが先日、ふとWBSを見ていたたら
「健康になればなるほど安くなる医療保険」
が日本初ということで、紹介されていました。
一体どんなものなのか、
医療保険として、価値はあるのか?
調べてみました。
健康になれば保険料が下がる医療保険?
WBSで紹介されていた医療保険はこちら。
健康年齢少額短期保険というもの。
説明では、実年齢ではなくて独自に「健康年齢」と呼ぶもので、
保険料が算出されるとのこと。
日本医療データセンターが保有しているビッグデータを元に
独自に開発した指標だそうです。
WEB上からその「健康年齢」が計測できるということで、
早速僕もやってみました。
入力項目はこれだけあります。
- 生年月日
- 健康診断受診日
- 性別
- BMI指数
- 最高血圧
- 最低血圧
- 中性脂肪
- HDLコレステロール
- LDLコレステロール
- AST(GOT)
- ALT(GPT)
- γ-GTP(γ-GT)
- HbA1c(NGSP値)または空腹時血糖
- 尿糖
- 尿蛋白
以上、16項目です。
さて、僕の健康診断結果を入力すると…
こんな結果になりました!
コレステロール値が悪いので、
結構悪く出るのかなと思ったら、
意外と良い数字で良かったです…。
保険料も安いのでおもわずポチッと…
しそうになりましたが、さすがは
保険会社の見積もりページですね(笑)
もちろん、保険というのはノリで買うようなものでもないので、
どんな数字が出るにせよ、よくよく考えてから
もし必要なら入るようにしましょう。
健康がお金になる?
喫煙者か非喫煙者かで保険料が変わったり、
自動車の利用状況(走行距離など)で保険料が変わったり、
といった保険と同じアイデアだと思いますが、
ここまで詳しいデータを元に
保険料をはじき出す保険というのは
確かに無かったと思います。
健康年齢少額保険が必要かどうかはさておき、
より健康な人の方が得をするというビジネスは
今後いろんな展開が考えられますね。
WBSでも、医療保険ベンチャーが、
健康に良い影響を与える行動を取ったらキャッシュバックするといった
「健康インセンティブ」とも言えるプログラムで
大量の利用者を獲得している例などを紹介していました。
僕は、医療保険というのはその給付額が少なく、
保険としての意味はほとんどないと思っていますが、
もしこうした「みんなをより健康にする」機能を果たすなら、
それには大きな可能性と価値があると思いますね。
例えば、超高齢化社会を迎える日本では、
その医療費がどんどん膨らんでいます。
これを見るとだんだん恐ろしくなってくるのですが、
このまま増加を続けたら、
いつか破綻するのは目に見えています。
そこで、健康診断をしっかりさせたり、
喫煙や生活習慣病の恐ろしさを啓蒙したり、
あるいは医療機関側に競争原理を持ち込もうとしたり
あらゆる手段で医療費を抑制しようとしていますが
まだそれほどうまく行っていないと思います。
でも、お金という非常に分かりやすいインセンティブで、
個人に健康習慣が身につき、結果として医療費の抑制になるなら
個人にとっても、日本全体にとっても、
非常にいいことではないでしょうか。
だから医療保険に入るべき、という短絡的な結論は慎むべきですが、
保険にかぎらず、健康ビジネスは今後どう考えたって大きくなりますし、
個々人においてもより健康な人が得をする状況がどんどん増えるのは
間違いありません。
(逆に言えば、不健康な習慣を続ける人が
どんどん不利になっていくのは避けられないでしょう…)
団塊の世代、、というと誤解があるかもしれませんが、
いわゆる企業戦士だった方たちというのは、
ご自身の健康を害しても働くんだ!
みたいなところはあったと思います。
でもよくよく考えてみれば、
本当に健康を害してしまったら、
実際に大きな金銭的損失を被っているわけですし、
ライフクオリティも大幅に下がるわけですから、
どう考えたっていいことはありません。
やっぱり健康的に、
それでいて楽しく働けるというのが、
一番金銭的にも、精神的にも、
でもって国全体としても、
メリットが大きいように思います。
今回の医療保険は、珍しく(?)
そんな可能性を見せてくれる
良いケースだと思います。