ビジネスで稼げるのはリスクを取る人、投資で稼げる人もリスクを取る人。正しい意味でのリスクで。
投資の「作業」を進めていると、
数字のにらめっこが続いたりして
投資という行為がなんなのか
見えなくなってくることがあると思います。
ただ、投資の先にあるのはビジネスであり、
実際に現場で働く人たちがいます。
基本に立ち返り、ビジネスと投資の類似点、
ビジネスと投資の相違点を探ってみました。
ビジネスと投資の共通点
株式投資(以下投資)の成功はビジネスの成功と直結しているので
両者の成功法則は非常に似ている面があります。
ビジネスも投資も未来の利益を期待した活動という意味では同じで
それはリスクを取ることを意味しています。
この場合のリスクは「損失」と「利益」の幅のことを指す、
いわゆる金融でいうところのリスクです。
当たり前ですが、両者とも「損失」は限定して「利益」を
最大限に伸ばそうと努力します。
あるビジネスに精通している人物なら、
どこに落とし穴があるかはある程度分かりますから、
無用な損失を避けることである程度損失を限定できます。
予想される損失以上の利益が期待できるなら、
そのビジネスを進める価値が出てきます。
この考え方はそのまま投資でも当てはまります。
投資でも上振れと下振れのリスクを取りながら、
平均的にプラスの収益を期待するわけです。
ビジネスと投資の違い
ただ、一般投資家による投資は、
ほぼビジネスに資金を提供しているのみですので
ビジネス本体への影響力は限定的です。
逆に、資金だけの提供は身軽というメリットがあるので
そのメリットが分散投資という手法を生み出しています。
例えば一方の会社の売上が、他方の会社の収益を圧迫するような
競合する二つの会社へ簡単に投資できます。
それら複数の会社がトータルで成長していくなら、
リスクを抑えながら利益を期待することは十分可能です。
これは一つのビジネス、一つの会社では
達成困難な利益といえるでしょう。
これが、例えば自分の時間を割かなければならないようだと
分散投資といってもそうやすやすとはいかないわけです。
そうした、資金提供という意味での投資のメリットを理解し、
そのメリットを極限まで高めたのが世界分散投資、
ということになるのでしょうか。
お金は臆病だとよく言われますが、
臆病なお金が選んだ一つの合理的な(?)形だと思います。
「世界の平均的な成長に投資する」
という抽象的な概念に投資できるのは
お金の持つ抽象性のなせる技でしょう。
個別に見ればビジネスとお金は直結していますが、
見方を変えればお金の持つ抽象性が垣間見えてきます。
少しずつでもいいので、お金について学んでいくと
だんだん面白くなってくるはずです。