権利行使・フィジタルNFTで、NFT投資は「稼げる」投資に進化!

こんにちは。CNPホルダー(執筆時点でCNP20体、時価約200万円)の林です。

海外、国内とも2021年から2022年のNFTの熱狂が過ぎ去り、全NFTの95%の価値が失われたとの報道があります。こうした雰囲気から、NFTはもう終わったとか、無価値になったという人が増えていますが、それはNFTの表面を見ているだけです。

NFTの本質的価値は変わりませんし、むしろ今後、さらにNFTが進化していくでしょう。

僕は引き続きNFTを投資対象として捉えていますが、投資対象として今後より面白い展開が期待できるようになってきました。NFTの基本を振り返りつつ、今後のNFT投資の展開について考察してみます。

NFTは権利をデジタルで証明する技術

NFTに馴染みのない人も多いと思いますので、改めてNFTとは何かについて、おさらいしておきます。

Web3におけるNFT(Non-Fungible Token)は、デジタルデータの所有権をブロックチェーン技術で表現するための手段です。NFTは、交換不可(Non-Fungible)の性質を持つトークンであり、それぞれが一意のデジタルデータを表します。またこのデジタルデータをリアルと紐付けることで、リアルのモノの唯一性を証明することも可能になります。これは後ほどお話します。

通常、通貨や仮想通貨は同じ種類のもの同士で交換可能です。例えば僕が持っている1ビットコインと、あなたが持っている1ビットコインは同じ価値です。

一方NFTはデジタルアート、音楽、動画、ゲームアイテムなど、異なる種類のデジタルコンテンツに所有権を与えます。例えば、ゲームアイテムの一つ一つが異なるモノであるように、NFTにより一つ一つが区別されます。仮に同じ見た目のデジタルのモノであっても、NFTでは別々のモノとして扱われます。

NFTの流通や取引は、主にブロックチェーン上のデジタルマーケットプレイスで行われます。例えばOpenSeaがNFTのマーケットプレイスの一つとなります。

マーケットプレイスでは、アーティストやクリエイターが自身の作品をNFTとして発行し、購入希望者と直接取引できます。これにより、クリエイターは自身の作品に対する公正な報酬を得る一方で、コレクターや投資家はユニークで希少なデジタルアデータを所有できるというメリットがあります。

NFTの基本

  • デジタルデータに唯一無二の価値を付与する技術
  • ブロックチェーン技術を活用
  • NFTのコピーや改ざんが不可能
  • デジタルアートやゲーム、音楽、動画などに活用されることが多いが、それ以外の応用も広がっている

NFTの始め方

  1. 仮想通貨取引所に口座を開設し、イーサリアムなどの仮想通貨を購入する
  2. 購入した仮想通貨をメタマスクなどのウォレットに転送する
  3. NFTマーケットプレイスにメタマスクを接続しNFTを購入する

NFTで稼ぐ方法

  • 自作のNFTを販売する
  • NFTを転売する、NFTに投資をする
  • Web3ゲームでNFTアイテムを獲得してマーケットで売却する、など

NFTの正常進化。NFTで稼げるようになってきている!

上で書いたとおり、NFTで稼ぐために投資をしたり転売をしたりする方法があります。単に投機的に短期の値動きで差益を得る方法もありますが、より本質的には、そのNFTが「価値を高めているかどうか?」が重要です。

最も簡単に価値を提供する方法は株式のような「配当金」です。NFT保有者にプロジェクトの利益から一定の配当金を配布すれば、NFTを持つ価値が明確に計算できるでしょう。しかしながら、現在の法律や規制下では、NFT保有者に配当金を出すことが難しいのです。

ではどうするか?

近年は着々と正常進化を遂げています。今回はその中でも特に重要と僕が考える2つについて、ご紹介します。

権利としてNFTを活用する

NFTを何らかの権利を得る手段とし、その権利をNFTホルダーが行使することによって対価を得る方法が開発されてきています。

ちょっと抽象的な概念なので、以下の事例で理解していきましょう。

稼ぐ権利を得る、CNPの「C2Eプログラム」

日本でトップクラスのNFTジェネラティブプロジェクトのCNPですが、このCNPが2024年からC2E(Check to Earn)プログラムを始めると宣言しています。

C2Eプログラムとは

  • CNPの企業などのIP利用に際して、その利用が適切かを「チェック(Check)」する業務が発生する
  • このチェック業務をCNPホルダーの希望者に委託する
  • 委託後、企業等からの報酬の一部をホルダーに支払う

プログラムです。簡単に言えばCNPホルダーが依頼されたチェック業務を行い、その対価を頂くということです。このプログラムの面白いところは

  • チェック業務は運営とCNPホルダーにしかできない(労働供給量の制約)
  • チェックの需要はIPが広がるにしたがって増えていくと予想される(需要の拡大)

ことです。

CNPホルダーは理論上22,222人までですから、物理的な供給が限られます。現時点でのホルダー数は5,000人あまりですし、その中から業務を受けられる人(時間が空いている人)はさらに限られますから、実際の供給は理論値以上に絞られるでしょう。

一方でCNPプロジェクトのIP事業が今後も拡大していくなら、当然チェック業務の需要も拡大します。需要が拡大して供給が絞られるなら、市場原理で必然的に対価(報酬)が上がります。

報酬が上がれば上がるほど美味しい仕事になります。美味しい仕事が得られるなら、CNPを持ちたいという人が増え、結果としてCNP価格の上昇が期待されます。

運営としても手が回らないチェック業務の労働力を確保できれば、IP事業拡大のスピードを加速できます。また長期CNPホルダーは原則、運営と利害一致ですので、チェック業務をおろそかにしないという期待もできます。さらに継続的にC2Eに参加したい人はCNPを長期保有してくれることが期待でき、フロア価格を下げにくい効果も期待できます。例えばCNPの保有期間が長いほどより報酬の高いチェック業務に参加できる、あるいは当選確率が上がるような施策になれば、さらにこの効果を高めることが出来ます。

まさに運営、NFTホルダー、利用したい企業のWIN-WIN-WINの施策ですね。

チェック業務を間に入れることで、実はCNPホルダーへの間接的な配当になっている点にも注目してください。この「間に何を入れるか」が、各施策の工夫のしどころだと僕は考えています。

商品化の権利を行使し、ロイヤリティを得る

こちらPudgy Penguinsという海外のNFTジェネラティブプロジェクトですが、NFTホルダーがペンギンのぬいぐるみを商品可する権利を行使し、そのロイヤリティを得るというプログラムがあります。実際、このペンギンがウォルマートで販売され、売れ行きは好調とのこと。

Pudgy Penguins NFTがウォルマート2,000店舗でおもちゃを発売、取引高が530%急増(cryptonews)

これだけを見ると、単にNFTコレクションがリアルグッズになって小売店に登場した、それだけに見えます。が、その裏でNFTホルダーへの還元策が仕込まれているんです。

こちらmiinさんのXの投稿から、紐解いていきます。

え?どういうこと?と思われるかもしれませんが、仕組みを簡単に説明すると

  • 元々Pudgy Penguins NFTホルダーに、そのNFTの商品化権利がある
  • 運営はNFTホルダーの商品化権利を行使するため、対価を支払う
  • 今回のウォルマートでの販売に採用されたNFTホルダーに、対価として約2,000ドル(約30万円)が支払われると予想

ということなんです。

これ、めちゃくちゃ面白い発想じゃないでしょうか。普通に考えればコレクションの商品化権利は運営が持つと考えるんですが、Pudgy Penguinsの場合はその権利をNFTホルダーが持つ、と設定してるんですね。

で、運営が商品化したければその権利をもつ人(NFTホルダー)にお金を払って使わせてもらう、という仕組みなんです。もちろん採用されるかどうかは分かりません。Pudgy Penguinsコレクションは全部で8,888点ありますから、さすがに全員商品化とはいかないと思います。でも採用されれば30万円もらえるとなれば、これはNFT市場にもインパクトがありますよね。NFTをたくさん持つ人のチャンスが増えるとも言えます。

そのような連想から、Pudgy Penguins NFTの需要が拡大し、価格が上昇しました。

このようにNFTホルダーが権利を行使し、その対価をもらうという発想はとても面白いと思います。今後NFTが発展していく上で、とても重要な鍵概念(キーコンセプト)になっていくように感じます。

NFTとリアルを融合する「フィジタルNFT」でフィジカルの価値をNFTで得る

ここは僕もまだ追いきれてないので簡単にお話しますと、リアルとNFTを結びつける「フィジタル」(フィジカル+デジタルを掛け合わせた造語)も進化しているようです。

フィジタルとはNFTに限らない幅広い用語ですが、NFTを活用したフィジタルのこと、またそのNFTをフィジタルNFTと呼ぶようです。

こうしたフィジタルNFTを購入することで、フィジカルでの価値向上の恩恵を、NFTホルダーが受けられるようになります。

最もダイレクトな手法は、例えば「ポケモンカードのフィジタルNFT化」です。ポケモンカードの市場価値が高まれば、それと紐づくフィジタルNFTの価値も一緒に上がるというわけです。コレクターは手元にポケモンカードを保有して管理する必要がなく(高価なポケモンカードは保管にとても気を使います)、NFTで気楽にトレードができます。

実際、こちらのようなサービスがあります。

【日本初】世界中で高額取引されるキャラクターカードのNFTマーケットプレイス誕生! | 株式会社YAMAKOMA ASSET BANKのプレスリリース

株式会社YAMAKOMA ASSET BANKのプレスリリース(2023年10月12日 21時00分)【日本初】世界中で高額取引されるキャラクターカードのNFTマーケットプレ…

これは最も分かりやすいフィジタルNFTの一例です。

ここまで直接的でなくとも、例えば先程のPudgy Penguinsのリアルぬいぐるみの商品化もフィジタルNFTの一つと言えます。

また、ルイ・ヴィトンは物理的なトランクと紐づいたNFTを発表しています。

ルイ・ヴィトン、4万2000ドルの物理的裏付けNFTトランクを販売へ(GMOコイン)

このような動きはルイ・ヴィトンに限らずナイキやティファニーなど、フィジカルなブランド品を持つ様々な企業が自社商品とNFTを紐付けたプロジェクトを展開しています。ここで一つ一つ紹介するのは無理ですので、興味のある人は「フィジタル NFT 事例」などでググってみてください。

フィジタルNFTが興味深いのは、フィジカルとNFTの相性の良さです。

冒頭でも解説したとおり、NFTはデジタル上の「1点もの」を証明する仕組みです。これはフィジカルが持つ大きな特性の一つであり、相性が良くないわけがないのです。

またフィジタルという言葉が先行していることから分かる通り、フィジカルにデジタルを融合することで、顧客体験をアップデートすることができます。また企業にとっても、フィジカルで養ったマーケティング資源をNFTに拡張して、売上を拡大させることができます。

こうした理由から、フィジタルNFTが今後広がっていく可能性は高いと見ています。先行するのはフィジカルなブランド企業でしょう。その成功事例が積み重なることで、様々な企業にもフィジタルNFTが広がっていくと思われます。

NFT投資の進化状況まとめ

いかがでしたでしょうか。

今、NFTは単なる熱狂から、正常進化へとシフトしています。

NFTは証券ではありませんので、NFTホルダーへの価値還元として直接お金を配布することが難しいです。その代わりとして

  • NFTホルダーに権利を付与し、その権利を行使し、対価を得ることで配当金の代わりとする
  • フィジタルNFTにより、フィジカルの価値向上をNFTホルダーがデジタル上で得ることが出来る

といった重要な概念と施策が次々と生まれてきています。これらによりNFTが「明確な金銭的価値」を帯びるようになりました。従来のNFTはこの金銭的価値が「ぼんやり」していたわけですが、このように金銭的価値が明確になってきたことはNFT活用の大きな進歩であり、NFTを投資として見ていく上で重要な分岐点だと僕は思います。

今後、各プロジェクトがどのようなNFTホルダーにどのような権利を付与するのか、アイデアを競い合うことになるのではないでしょうか。

僕はCNPホルダー(執筆時点でCNP20体、時価約200万円)ですが、引き続きNFT投資家として状況をウォッチ、分析していきます。

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