妊活をするならどっち?会社員vsフリーランス

こんにちは。岡田のりかです。

前回の記事で傷病手当金のご紹介をしたところ、
メルマガ読者の女性のかたから、
このようなコメントをいただきました。

毎回熟読させて頂いてます。

不妊治療中、育児中は、
できることなら就職しておいた方がいいことがよく分かりました。

私は、結局、再就職せずにフリーランスというかなり厳しい立場で
頑張って来てしまいましたが、かなり苦しかったです

(一部抜粋)

(T様、コメント、ありがとうございました!)

傷病手当金は、会社員が対象の制度ですから
フリーランスで働いている個人事業主の方には関係ありません。

フリーランスで「厳しい」立場とおっしゃっているのは
特に、待遇面、金銭面でのことが大きいでしょう。

会社員は傷病手当金だけでなくて
有給休暇、育児休暇手当、失業手当など

自営業から見たらよだれの出るような?制度が色々あります。

では、妊活(ゆくゆくは育児も)するなら、
「会社員になる」が正解なのか?

これについては、ケースバイケースではありますが
必ずしも会社員がいいとは限らないと私は考えています。

私自身、現在はフリーランスで、
独立前は会社員も長く経験しています。

会社員時代は、色々な制度を利用させていただき、
今の自分の礎となる様々な経験をさせていただきました。

フリーランサーとなった今は
正直、会社員時代は手厚い制度があってよかったなぁと
思うこともありますが
フリーランスを選択したことを、まったく後悔していません。

その経験や私自身の考え方も踏まえ、
会社員がいいのか、フリーランスがいいのか、
考えてみようと思います。

ただし、
ここでは、会社員がいいのか、フリーランスがいいのか、
結論を出すことはしません。

「出さない」というより、
「出すことができない」
という方が正しいかもしれません。

私の記事を読んで、
読んでいただいた方なりの結論を出すための手助けができれば
嬉しいですし、

そのご自分が出した結論に自信をもっていただきたいなと思います。

そもそもフリーランスとは

ある調査によると、
日本のフリーランスの人口は1,122万人を突破し、
対前年比で5%増加、
経済規模でいうと推計18.5兆円なんだそうです。

1,122万人の内訳をみてみますと

副業系すきまワーカー: 458万人(41%)
副業系パラレルワーカー:276万人(25%)
自由業系フリーワーカー:61万人(5%)
自営業系独立ワーカー:326万人(29%)

と、フリーランスと一言でいっても、
色々な方がいるのが分かります。

コメントをいただいたT様は
自由業系フリーワーカーまたは自営業系独立ワーカー
ということになるでしょう。

注目すべきポイントは、

日本の労働力人口は年々減少しているにもかかわらず
フリーランスの人数は対前年比で増加している
という点です。

労働力人口についてはこちらをみてみてくださいね。(厚生労働省資料)

妊活(不妊治療)と仕事の両立

上記の調査によりますと、

フリーランスはノンフリーランスに比べて、
「満足度が高い」結果となっています。

その満足度の内容も

① 自分の能力を生かすことができる
② 収入が増えた
③ ワークライフバランスがよくなった
④ 家族との時間がもてるようになった
⑤ ライフイベントにあった仕事ができる
⑥ 資格を生かせる

とあります。

この内容は「仕事と妊活(育児)との両立」
を考える上で、非常に大きなアドバンテージで、

特に

⑤ ライフイベントにあった仕事ができる
③ ワークライフバランスがよくなった
④ 家族との時間がもてる

というのは、女性にとって、
本当に大きな大きなメリットだと私は感じています。

人生の優先順位を考えたときに、
会社員の立場では、ここはなかなかコントロールが
難しいことが多いんです。

最近、ニュースなどでも
「妊活と仕事の両立の困難さ」が取り上げられたり
政府での取り組みが始まったりもしていますが

これは「会社員」を前提とした話ですよね。

そして、それに加えて、

① 自分の能力を生かすことができる。

ここです!

おそらくT様は、ご自分の能力を生かしていけるから
フリーランスを選択されたのではないかと思います。

これは、本当にすばらしいことなんです。

それに、フリーランスには定年がありませんから
ずっと働くことができる、というのも
大きなメリットだと思います。

これは収入面だけではなくて、
歳をとってからの過ごし方として、「働く」を選ぶときに
自分の能力が生かせる、好きな仕事をもっているというのは
本当に大きなことだと思います。

収入が少ない・減ってしまった場合

フリーランスを続けていく上で

・収入が不安定
・社会的信用を得るのが難しい

というデメリットがあります。

ここは、コントロールするためのミラクル技が
残念ながらありませんので

前項で挙げたメリットと合わせて検討してみて

自分の中の優先順位

で決めることも一案だと思います。

どうしても、経済的にフリーランスでいくことができない
と判断した場合でも

「副業」として続けたり、
一定期間だけ会社員になって、またフリーランスに戻ったり

と、フレキシブルに使うことができるのも
フリーランスのメリットかなと思います。

フリーランスが使える社会的な制度

社会的な制度もいくつかありますのでいくつかご紹介しておきますね。
(フリーランスで働いている方であればご存知かもしれませんが…)

iDeCo(個人型確定拠出年金)

毎月拠出したお金を運用し、
老後の資金を貯める制度です。

拠出した全額所得控除できる、
運用益に税金がかからない、
受取るときも一定の所得控除が受けられる
という税務上のメリットがとっても大きいです。

会社員は上限が1万2千円~2万3千円なのに対し、
フリーランスは月額上限が6万8千円ですので
受けられるメリットは会社員より大きいといえます。

付加年金

付加保険料の納付のご案内(日本年金機構)

国民年金の保険料に、月額400円の付加保険料を上乗せして支払うと
200円×付加保険料納付月数
の年金を上乗せして受給できる制度です。

例えば、20年間、付加保険料を支払うと
200円×240ヶ月=48,000円
が上乗せされることになります。

国民年金基金との併用はできません。

国民年金基金

国民年金基金(国民年金基金連合会)

これも、年金受給額を増やすことができる制度です。
掛金が全額所得控除できて節税メリットがありますが
付加年金との併用はできません。
iDeCoとの併用はできますが、掛金が両方合わせて6万8千円までとなります。

小規模企業共済

小規模企業共済(中小機構)

国が全額出資している
独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営しています。
事業をやめたときの生活資金等を
あらかじめ積み立てておく共済制度です。

フリーランスの退職金、という感じです。
所得控除が受けられますので、
節税メリットがあります。

上記はいずれも、2018年6月現在の情報で記載しています。
また、加入条件やメリットの詳細は省略しています。

ライフプランを作ってみましょう

会社員には会社員の
フリーランスにはフリーランスの

それぞれ、メリットとデメリットがあります。

一番おすすめなのは、

前項でご紹介した制度を使ってみるかどうかも含めて、

自分の希望(夢)と、将来像をあわせて
ライフプランを作ってシミュレーションしてみることです。

不安があったら、それを可視化すると、
それを乗り越える方法も見えてくる可能性が高いですよ。

著者:岡田 のりか
FPオフィスナチュール代表/ファイナンシャル・プランナー

大学時代は経営学/会計学を専攻。会計事務所/監査法人勤務を経て2016年にファイナンシャル・プランナーとして独立。コラム執筆や個人相談を中心に活動中。

メールマガジン「明るい!妊活マネーレッスン」にて、妊活に悩む30代・40代の女性を応援中。高齢出産の女性の未来を明るくすることを目指す。ファイナンシャル・プランナー(AFP)/米国公認会計士(ワシントン州ライセンス)


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