ダーウィンの進化論と投資の関係について
【進化論】
生物は不変のものではなく長期間かけて次第に変化してきた、という考えに基づいて、現在見られる様々な生物は全てその過程のなかで生まれてきたとする説明や理論群。
ウィキベディアより
一体投資となんの関係があるのでしょうか?
これは有名なダーウィンの進化論のくだりですが、
この進化論の中で生物が環境変化に適応し、
後世に種を残す戦略から我々投資家にとっても非常に重要な示唆が得られます。
進化論における生き残り戦略…
それは
様々な個体を沢山生み出すこと
にあります。
地球環境というのは実に多様に変化していきます。
あるときは、「全球凍結」という一面氷と雪の世界。
またあるときは、巨大な隕石が衝突したことで火の海と化す。
そんな過酷な地球環境を生き抜くために
生物が採った戦略は、そう、「多様性」です。
全球凍結になれば、寒さに弱い種は絶滅するでしょう。
しかし、逆に寒さに強い種は生き残ります。
火の海の中ではほとんどの種は絶滅しましたが、
体の小さな種や海の中の生物は生き残りました。
このように多様性を高めることで、
過酷な環境変化であっても全滅すること無く、
生物は進化を続けてきました。
話を投資に戻しますと、
投資の世界も地球環境とよく似ていると言えます。
1年先はおろか、1分先をも予測が困難な株価。
稀にリーマンショックのような大変動も発生する…。
まさに過酷な地球環境と同じような変化が、
あらゆる相場と経済環境の中で発生していると言えるでしょう。
そんな激動の中、あなたの資産を守るためには
一体どうすればいいのか…。
その答えは、多様性にあります。
投資の世界ではよく
卵を一つのカゴに盛ってはいけない
とか
リスク分散が重要である
と言ったりしますが、
これらは資産の多様性を高めるのに重要な考え方になります。
このリスク分散は、
大切な資産を経済の激変から守るための
重要な戦略となりますので
絶対に守るようにしてください。
これは資産の「森」を作ると考えれば分かりやすいかもしれません。
森の中には沢山の「種」が居て、
環境変化にも適応できる生態系を作っています。
資産が「森」の状態になれば、
非常に環境変化に強くなりますし、
その生態系が放っておいても勝手に育つということも
体験できるようになるでしょう。
一つ重要なことを付け加えておきますと、
ここまでの話で、全ての資産を円預金で持つというのは
最も危険な(偏ったリスクの)状態であるということが
賢明な読者には理解出来ると思います。
以前にも示したことがありますが、
ジェレミー・シーゲル「株式投資」よれば、
預金というのはインフレに最も弱い「種」です。
早めに解消するようにしていきましょう。
もちろん多様性という意味で
預金もポートフォリオ内には必要ですが、
これ1種だけでは全くもって心もとない限りです。
投資には「アセットアロケーション」という重要な「多様性」の概念がありますから、
まずは正しい多様性のあり方を学んでください。