株主優待に意味はない!?株主優待狙いの本当のメリットとデメリットとは。
先日、株主優待で寿司を食べてきました。
実質無料で美味しく頂いたわけですが、
果たしてこれは正しい投資なのでしょうか?
株主優待のホントのところについて。
株主優待のメリットと言われるけど、本当のところはどうなの?
個別株への投資を考える場合、
まず初心者は株主優待を狙ってみては?
という話はよく耳にすると思います。
実は僕も一部に株主優待をもらえる
個別株への投資もしていて、
先日は株主優待で寿司を頂いてきました。
家族4人、デザートも含めてお腹いっぱい食べて、
最後は株主優待のポイントで支払ったため、
追加の支払いはなく、感覚的には無料。
気分はとても良かったですが、
果たしてそれで終わっていいのかというと、
そういうわけにはいきません。
実は、株主優待は決してタダというわけではなく、
実際にはその会社のコストとなります。
(会計上どのように扱われるべきかの議論はあるようですが、
売上値引として扱われることが多いようです)
ということはつまり、
株主にも当然コストがかかってくるわけで、
決して得をしているわけではありません。
「配当落ち」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、
結局のところ、そうしたコストは株価で調整されているだけ、
というのがその理屈なのです。
では株主優待は、全く無意味なのか?
だとすると、結局自分(株主)の財布から
お金を出しているだけで、
株主優待には全く価値がないんでしょうか?
ここはお金と投資のブログですので、
もうすこし深く考えてみます。
結論を先にいうと、
株主優待の一番の金銭的メリットは
実質的な「非課税効果」にあると思います。
例えば株主優待券10,000円分をもらう場合、
源泉徴収として20%分の2,000円を引かれることも無ければ、
確定申告をしたという話も聞きません。
一応、株主優待は、雑所得として分類されており、
ルール上非課税というわけではありません。
ただ、雑所得は20万円までなら申告不要ですので、
ほとんどの場合は事実上非課税となっているわけですね。
もちろん、これを超える株主優待利益がある場合は
ルール上申告しなければなりませんが
株主優待だけで生活している桐谷さんのような方ならば、
申告が必要かもしれませんが、普通の個人投資家であれば
そこまでの利益は得ていないものと思います。
これが、事実上の金銭的メリットですね。
他にも金銭的メリットはありそうですが、
一番大きいのはこれだと思います。
かたや投資としての問題もある
株主優待はもらって嬉しいし、
事実上非課税の面もあるため、
やっぱり美味しいといえるかもしれません。
ただ、株主優待「狙い」の問題点もあります。
それはなんといっても
「偏った投資」になる
ということ。
例えば日本の株式市場を代表する指数、
TOPIXへのインデックス投資をした場合。
TOPIXの構成銘柄のうち、
最も比率の高いトヨタ自動車の比率は
約4.8%(2014/10時点)です。
TOPIXへ100万円投資した場合、
トヨタ自動車への投資は約4.8万円となりますが、
これに対して株主優待銘柄へ10万円投資したら、
トヨタの倍以上投資することになるわけです。
これが「偏る」という意味ですね。
万一、株主優待銘柄が上場廃止の憂き目にあおうものなら、
TOPIXへの影響以上に、ご自身のポートフォリオへの影響がある、
ということは忘れてはいけない事実です。
まとめ
少しまじめに、
株主優待のメリット、デメリットについて
考えてみました。
僕個人の考えではありますが、
全体として少額で、もらって嬉しい株主優待であれば
株主優待銘柄への投資も悪くはないと思います。
ATOMやイオンなどの株主優待は
確かに使いでがあって嬉しいですし、
僕の場合は子どもへマネー教育の
ネタにしている面もあるので、
まぁ良いかなと思ってやっています。
インデックスを使って全体として分散させ、
ご自身で工夫しながら上手く投資していけば、
意外と長く続くのではないかな、と思います。
※ 上記は、個別の銘柄を推奨するものではありません。
投資にはリスクがありますので、
あくまでもご自身の判断でお願いします。
株主優待に関するその他の記事はこちら