金融における「無料」とはどういうことなのか、ご自身のために考えてみてください。

保険の相談窓口ですとか、
銀行の顧客サービス、相談窓口では
担当者が無料で話を聞いてくれて、
アドバイスをもらえることがあります。

ただ利用される前に、必ず
金融における「無料」サービスとは
どういう意味があって、
どのようなことが起こりうるのか?

ということは、必ず知っておいてください。

「無料サービス」というのは本来あり得ません

海外では「サービス」が有料だというのは
当たり前のように認識されていますが、
日本では「セルフサービス」(和製英語)の言葉のように、
無料のイメージもありますね。

ただ、物事の理屈からいえば、
無料のサービスというのは基本的にはありません。

あったとしても、それは単にマーケティング上、
無料相談だとか、無料サービスという言葉を使っているだけか、
公共サービスのように税金等でまかなっているからできることであって
その実、相談やサービスには必ず「相応のコスト」がかかっています。

誰もタダでは働けませんからね。

加えて言うなら、資本主義の本丸である金融業界にあって
完全無料でサービスを提供するということはまずありえません。

特に、銀行員や証券マンの人件費は高いですので、
ほんの30分相談しただけでもそれなりの金額になるということは
想像にかたくないでしょう。

じゃぁなぜ無料相談なるものが存在するのか?
というと、そのコストを上回る金額を
回収できる仕組みが裏に存在しているからです。

ほとんどの場合、それは「金融商品のセールス」
という形になって現れてきます。

金融で気をつけないといけないのはここで、
その金融商品の手数料なりなんなりが、
思った以上に高コストになってしまう可能性もあるからです。

保険を契約後、その手数料をよくよく計算してみると
100万円近く払ってた、なんてこともザラですよね。

だから、それがなぜ無料で提供されているのか?
ということを必ず意識しておく必要があるというわけです。

無料相談で得られるものって何?

もちろん、無料相談だからといって
それ自体全く無価値ということはないでしょうし
相談員のポリシーや姿勢によっては、
非常に良質なアドバイスが得られる場合もありえます。

ただそれはかなりラッキーな場合の話であり
それを前提に無料相談、無料サービスに
過度の期待を持つことは控えておきたいところです。

例えば、僕のお客様からの声には

無料のライフプランは多少参考にはなりましたが、老後でも破たんしないように調整されているなと感じる部分があったり、ご指摘の通り、依頼後に保険を勧められ、こんなものかと思った覚えがあります。

というようなものもありました。

僕はなにも、無料であることを否定するつもりはありません。

実態をきちんと認識した上で、それでも必要だと思えば
無料相談でも無料サービスでも受ければいいと思います。

ただ、無料で得られるものは無料なりのものであって、
上記の「こんなものか」という言葉に
その実態が集約されているのでしょう。

この「こんなものか」という情報で、
人生の設計をしようと思うことが
いかに大きなリスクを孕んでいるかは
十分認識しておいてください。

特に、「金融」というお金の総本山とも言える場所で
「無料(金額ゼロ)」と謳っていることには、
必ずなにか裏があるはずだと
思っておいた方が無難でしょうね。

それでも無料でやるということであれば、
それはもちろん自己責任だということです。

無料だけでなく、非常に安価なサービスも
気をつけたほうが良いでしょう。

結局それらは、「それなり」の可能性が
高いのですから。

今後、無料相談、無料サービス自体が難しくなるかもしれません。

このことはなにも、
僕が金融機関に属しないから
一人で騒いでいることではありません。

例えば金融庁では
「家計の安定的な資産形成に関する有識者会議」
という検討が始まったようです。


「家計の安定的な資産形成に関する有識者会議」(第1回)事務局説明資料より)

「顧客本位の業務運営に関する原則(案)」の概要
の中に、以下のような項目があります。

【手数料等の明確化】

原則4.金融事業者は、名目を問わず、顧客が負担する手数料その他の費用の詳細を、当該手数料等がどのようなサービスの対価に関するものかを含め、顧客が理解できるよう情報提供すべきである。

なにを言っているかというと、

「手数料を隠したらあかんやろ?ちゃんとお客さんに説明せーよ。」

ということです。

「無料」という言葉を使って顧客にアプローチし、
保険料等という名のお金の中に手数料を含ませて、
実態をあいまいにしてしまう。

現状、金融機関で行われていることの一部は
こういうことです。

それが悪とか違法だということはありませんが、
少なくとも(素人であろう)顧客に対する姿勢としてフェアではない
ということは監督官庁の金融庁自らが認め、
是正を促そうとしているわけですね。

あなたの目的はなんですか?

冒頭でもお伝えしたとおり、
世の中に厳密な意味で無料のものというのは
ありません。

ですから、形式的に無料だということは、
必ずその裏でそのコストを十分以上にカバーできるだけの
仕組みが存在しているということです。

それはすなわち、
「あなた自身が、サービスの対価としていくら支払っているのか分からない」
世界でもあります。

そういう世界があってはいけないとも思いませんが、
少なくとも金融の世界はフェアであるべきだろうと僕は考えていて、
サービスの対価が分からないというのは金融庁同様、
フェアではないのだろうと思います。

またあなた自身も、そんな世界に入ることを
望んでいるわけではないですよね。

じゃぁ、結局あなたは何がしたいのか?
ということが最も大事です。

「サービスの対価は絶対支払わない」

というのが目的ではありませんよね。

世の中に無料にこだる人は確かにいますが、
「サービスの対価は絶対支払わない」
と意固地になってしまうと、提供者側の
「いくら支払ったか分からない」仕組みにトラップされて、
結局は(大)損する可能性が高まります。

損をすることが、あなたの目的でしたっけ?

違いますよね。

であれば、あなたのやるべきことは
自然と見えてくるはずです。

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