保険の掟(おきて)その3。理屈では分かっている。けど、気が乗らない…。
前回までは良い保険、悪い保険を
簡単に見分ける「理論」の話をしてきました。
保険の相談を立て続けに頂きました。ということで、保険の掟(おきて)その1。
ここから先は理屈ではなく、
「気持ち」のお話をしていきます。
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理屈では分かっている。でも…
人は心で行動する生き物です。
ですので、
気持ちが進まないのであれば、
頭では分かっていてもやっぱりできない…
というのは実はよくある話なのです。
実際、僕に相談された方の中にも、
確かに保険を見なおした方がいいことは分かっている、
でも今まで契約してきた保険を解約するのは
なんだかもったいない気がする…。
という方も、おられました。
その場合、いくら頭(理屈)で
考えても前に進めませんから、
「気持ちを切り替える」
必要があります。
簡単な方法をご紹介します。
総額で考えよう
まず、
「総額で考えると、平均◯◯万円」
という計算をしてみます。
なぜ総額を計算するかというと、
総額だと金額が大きくなり、
ヒトは大きな金額を見ると
気持ちが動きやすいからです。
例えば今、月額保険料1万円の
医療保険に入っているとします。
月額1万円ですから、
1年で12万円、
10年で120万円の拠出になります。
還元率(参考:保険の掟(おきて)その2、保険の「力」のはかり方)は
データを見ないと詳細は分かりませんが、
ここはざっくりと50%程度とすると、
そのうち平均的に50%が帰ってきて、
残りの50%、つまり60万円は
失うことになります。
これは10年後の話ですが、
ではその60万円を、今、失ったら
どういう気持ちがするか、考えてみてください。
10年先だと考えにくいですので、
今すぐ失うと考えるわけです。
もちろんこれは、
金銭的にはおかしいです。
10年先の60万円と、
今の60万円では価値が違いますから。
でも、ここでは「気持ちの切り替え方」
のお話をしていますから、
この方法で構いません。
なぜなら、今体験する気持ちと、
10年先に体験する気持ちは、
同じはずだからです。
どうでしょう。
考えてみましたか?
もし、あなたの給料が
20万円なら3ヶ月分、
30万円なら2ヶ月分。
それを、今、失うわけです。
ちょっとイヤですよね?
それでは次に、
その金額を失った時の「イヤ」さと、保険の「嬉しさ」、
医療保険なら例えば入院日額1万円とか、
そういうものとを天秤にかけてほしいのです。
60万円を取り戻すには、
平均「以上」に、60日間入院して
ようやくトントンか、とか。
そんなに入院しないよねぇ。
保険のおねえさんはイザというとき役に立つ、
ってニッコリ笑って言ってたけど、
やっぱり貯金の方が安心かな、とか。
そういう感じで、
自分の気持ちに向き合っていきます。
そうすると、
例えば死亡保障としてもらう2000万円と、
入院1日1万円との、
自分自身の「気持ちの差」が
分かってくるはずです。
無理に悩む必要はない
もちろん、気持ちを切り替えることすら
気が進まない、ということであれば、
無理にそうする必要はありません。
ただ、保険が気になるということは、
あなたの中のどこかに
「このままじゃまずいんじゃないかな」
という気持ちがあるはずです。
もし、保険を解約するのはもったいないという
(経済合理的ではないんだけど)
気持ちを大切にしたいのであれば、
「このままじゃマズイんじゃないかな」
という気持ちも、一緒に大切にして欲しいと思います。
それが僕がずっと言っている、
「自己変革」の第一歩に
つながっていくわけです。
保険を見直すという行動は、
単なる保険の見直し以上の
価値があります。
見なおそうとすること自体が
素晴らしいチャレンジなのですから。
やらない手はないのです。
参考(前回までの記事)