国民年金保険料の前納制度は知ってますか?そのお得度を「税金」含めて比較しました。
国民年金保険料。
個人事業主、自営業の方は
この国民年金保険料を納めていると思います。
でも、毎月毎月、漫然と払ってませんか?
それだと、かなり「損」をしている可能性がありますよ。
目次(タップでジャンプ)
国民年金保険料の前納とその割引制度
先日、日本年金機構から
こんな書類が届きました。
国民年金保険料を口座振替しませんか?
というお知らせなんですが、口座振替(や現金、クレカ払い)
には前納制度というのがあります。
この前納制度には割引があり、
この割引が結構お得なんですね。
ということで、2年ほど前に
同様のコンセプトで記事を書きましたが
↓
自分の国民年金を使って4%の確定利回りで複利運用してもらう方法とは?
今回さらにリニューアル&パワーアップして
お届けします(笑)
クレジットカードのポイントも含める
口座振替とクレジットカード払いの違いの重要なポイントは、
「クレカのポイントを含めるかどうか」です。
もしクレカのポイントを含めないのであれば、
口座振替の方が割引が大きいので
有利なんですよね。
ただ、クレカのポイントは
普通1%ぐらいもらえることが多く、
これも実質的な割引扱いにできます。
ということで、以下の計算では
クレカの還元率を1%と想定し、
ポイント込みでの利回りを試算してみます。
税金による違いを考える
ほとんどの人はここまでで計算すると思いますが、
実際には税金が変わってくるはずです。
国民年金保険料は全額
社会保険料控除として扱われますから
それが減ったとするとその分
所得控除も減ります。
所得控除が減るということは
課税上の所得が増えますから、
その分増税になりますよね。
…まぁ、細かいことが分からない場合は、
ちょっと増税になる、とざっくり思っておいたらいいです。
所得税、住民税の実効税率が30%なら、
1万円の割引は3,000円の増税、となります。
これも計算に入れました。
ということで前置きが長くなってしまいましたが
試算結果はこちらになります。
国民年金保険料の前納割引のお得度
口座振替による前納 | クレジットカードによる前納 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
6ヶ月 | 1年 | 2年 | 6ヶ月 | 1年 | 2年 | |
①支払う保険料 | 97,820 円 | 193,730 円 | 378,320 円 | 98,140 円 | 194,370 円 | 379,560 円 |
②割引額 | 1,120 円 | 4,150 円 | 15,640 円 | 800 円 | 3,510 円 | 14,400 円 |
③クレカポイント(※1) | - | - | - | 981 円 | 1,943 円 | 3,795 円 |
④割引による増税額(※2) | 336 円 | 1,245 円 | 4,692 円 | 240 円 | 1,053 円 | 4,320 円 |
⑤実質割引額(②+③-④) | 784 円 | 2,905 円 | 10,948 円 | 1,541 円 | 4,400 円 | 13,875 円 |
税引き後利回り(※3) | 0.40% | 0.75% | 1.44% | 0.78% | 1.13% | 1.81% |
もし銀行預金なら(※4) | 0.50% | 0.94% | 1.80% | 0.98% | 1.41% | 2.27% |
(※1)ポイント還元率1%を想定
(※2)所得税・住民税を合わせた実効税率30%を想定。ポイントは雑所得とする。
(※3)((⑤/①+1)の平方根)-1
(※4)税引き後利回りを達成するために必要な税引前銀行預金利回り
表を見て頂ければ分かると思いますが、
①支払う保険料は、正規の保険料総額から
割引額を引いたもの、つまり
実際の支払額になります。
利回りを計算するには、実際の支払額を
元本相当とします。
そこから②割引額、③クレカポイントが付くのは
簡単に理解出来ると思いますが、
④の割引による増税額が曲者。
これは実効税率が30%だとしたときの、
②保険料割引による増税分です。
ということで、⑤の実質割引額が算出され、
そのしたの利回りが計算出来ます。
結論から言えば、上記の条件では
クレジットカードの2年前納が
一番お得になります。
典型的な条件を取っていますので、
ほとんどの人がこれに当てはまると思います。
この条件で言うとクレジットカードで2年前納すれば
銀行の定期預金2.27%、2年物と同じ効果で、
さらに利息分は「先取り」できますから、
実質的に定期預金よりもお得ですね。
実際にはもっとお得になるはずで、というのも
もし実際に検討するなら
- 銀行の普通預金に預けながら、普通に国民年金保険料を払う
- 国民年金保険料を2年前納する
の2択を検討するだろうからです。
この場合、
「普通預金に預けながら、普通に国民年金保険料を払う」
の条件は預金額が減っていくことになりますので
上記2.27%よりもさらに高い金利が必要になるでしょう。
(2倍程度)
となれば、利回り4.5%ぐらいの商品価値があるわけで
現在のマイナス金利の世界から考えれば
とんでもなくお得な案件だということが
分かると思います。
国民年金保険料を払うと決めたなら、
やらなきゃ損な制度になっています。
上記はもちろん国民年金保険料は払うもの、
という前提でお話しています。
もし「払わない」「払えない」という前提条件と比較するなら
話は全く変わりますのでそこはご理解ください。
国民年金保険料、前納制度の実際と注意点
どの納付プランがいいか理解できたので、
早速実行に移していきましょう。
少しだけ注意点もあります。
前納制度の申込方法
毎年2月末までに申込みます。
申込み様式が日本年金機構のこちらのページ
の下の方にありますので、ダウンロードして記入後、
郵送で申し込みできます。
どのクレジットカードを利用するか?
高額な支払いとなりますので、ポイントバックも大きくなります。
できれば、還元率の高いカードで支払いたいですよね。
そこでお勧めのクレジットカードカードを2枚、
挙げておきます。
REXカード
年会費無料、還元率が1.25%と
年会費無料カードでは最高レベル。
貯まったポイントはJデポと交換することで
あらゆるショッピングに使えるため、
無駄がありません。
高還元&初心者にお勧めの1枚。
リクルートカード
こちらも年会費無料、還元率1.2%と
最高レベル。
ただ、若干リクルートポイントが使いにくい点がネック。
ポンタポイントと提携しているので、
そのあたりが活用できそうならお勧め。
お得なクレジットカード入会方法
で、これらのカードに新規入会する場合は
ハピタス経由がお得です。
大体、どのカードも年中
なんらかのキャンペーンをしていますが、
それらのキャンペーンに「加えて」
ハピタスのポイントがもらえるので
さらにお得になります。
記事執筆時点で、
REXカード、リクルートカードそれぞれ
以下のポイントバックがありました。
(時期によってキャンペーンが異なりますので、
必ずハピタス内で確認しましょう)
ハピタスはこちらから無料で簡単に
申込みができます。
預貯金が少ない場合は注意
前納となると比較的まとまったお金が
出ていくことになります。
このあたりは投資と同じ話ですが
他の用途で使うためのお金を
前納制度で使ってしまうと
困ったことになる可能性もあります。
ライフプランなどで資金計画を立てた上で
上手に活用しましょう。
2年前納は所得控除が隔年になる
保険料を支払う年と支払わない年で
個人の実効税率が変わらないとすれば
まとめて払ってもお得度は変わりません(節税額が同じ)ので
そこは安心してもらったらいいと思います。
ただ、国民年金を払っているということは
自営業であることが多いと思いますので
毎年一定の所得かどうかは分からないですね。
この辺は個々人の事情と戦略によると思うので
総合的に判断してみてくださいね。
国民年金保険料の前納制度まとめ
国民年金保険料には前納制度という
お得に納める制度があるので、
その活用法を研究してみました。
どうせ納付するものですから、1円でもお得に
してみませんか?(笑)
以上、前納制度のお話でした。
既にお話したとおり、クレカに入会するなら、
まずハピタスに申込み、ハピタスから
申し込むとよりお得になりますので
ご活用ください。