今さら(今だから)ベーシック・インカムについて考えてみる。

ベーシックインカム(BI)の良記事を拝見したので、
ちょっとコメントしてみたくなりました。

僕ごときが、とも思いましたが、
国民全体の問題でもあるので、
自由に発言してみます。

ベーシック・インカムの基本がわかる

「働かなくても、ただでお金がもらえる!?」

などという、インパクトのあるフレーズで
表現されることの多いベーシック・インカム(以下BI)。

ですが御存知の通り(?)、BIの議論自体は
古くから行われており、ポッと出のバズワードでも
なんでもありません。

こちらの記事
波頭亮が語るベーシックインカム

で、BIの理論・理念面、メリット、課題などが
分かりやすくまとまっていますので、
まだ良くわかってないよーという方は
ぜひ一読してみてください。

BIの全体像がわかってくるはずです。

BIという言葉が定着する以前からみれば、
発想自体はもう30年近く前からあるみたいですね。

BIが再燃している理由について考えてみる

現在、米国大統領の予備選挙戦が行われていますが、
彼の地では「トランプ氏」が台風の目となって
既存勢力を脅かし続けています。

トランプ氏については
いろいろな解説がされているようですが
僕が考えるトランプ人気の秘密は
「人々の不満を分かりやすい言葉で表現しているから」
だと思っています。

時には、子供に聞かせたくないような表現もしているようですが
そうした表現も含めて、彼は人々の不満を
すくい上げ、表現するのがウマいんだと思います。

ではなぜ、それほどまでして人々は不満を持つのか?

その根本原因として、
格差の広がりがあります。

グローバル資本主義発祥の地ともいえる米国では、
今でも格差が広がり続けています。

10兆円規模の資産をもつ、金銭的に一番上の人と、
年収1万ドルもない一番下の人では、
誇張表現を抜きにしたとしても
「天文学的な」差があります。

そうした格差の広がりは当然、
不満や妬みを生み出す原動力になります。

ただし格差はそうした感情面だけではなく
富裕層も含めて生活の質を低下させるという
非常に大きな問題を内包していることが
長期の研究でわかってきています。

そのため、格差の広がりは生活困窮層にとどまらず、
実は富裕層にとっても切実な問題となっているのです。

米国がポピュリズムともいえるべき現象に湧いているのは、
その根っこの部分に格差が広がり続けるシステム上の不備と、
格差がもたらす富裕層をも巻き込んだ生活の質低下という
厄介な問題が横たわっているからといえるでしょう。

もちろん、(いまだに)米国を追いかける日本も、
他人事ではありません。

ある意味では、こうした不満や課題が
限界に達しようとしているのかもしれませんね。

今後も議論を続けるべき

波頭氏の記事でも指摘されているように、
BIは非常に合理的で民主主義の理念にも合致する制度ですが
いかんせん、既存勢力、特に政府・官僚組織が最も大きな
抵抗勢力になりうるとしています。

そもそも政府組織が国民のための機関であるはずなのに
コミュニタリアン、リバタリアン等かなり思想の異なる人々が
同時に賛同しているBIについて、その導入の議論すらしないというのは
ちょっと自己矛盾ですらあります。

ただ、生活保護を始めとする日本の給付制度は複雑で課題も多いので
今後BI導入の議論は必然的になされていくと思います。

一部の国では導入の議論と、実験的な動きが進んでいますし、
今後時間をかけて導入の効果が実証されていけば、
少しずつ広がっていくことも期待できます。

別に、政府、官僚組織が無くなればいいと言っているわけではなく、
福祉の形をより現代に合う形で合理的に変えていこうということですから
積極的に推進すればいいと僕は思っています。

BIによって効率化され、余剰した人員は、
もっと大きな課題に取り組めばいいでしょう。

もう、だれに給付すべきか?などという
次元の低い問題で余計な時間や労力を
使うべき段階ではないと思います。

世界的にも、ここ日本でも、
本人の努力ではどうにもできないほどに
格差が広がってきているのですから…。

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