お金と経済と暮らしを結ぶ・ゆるトーク 「全人代」
こんにちは。林FP的事務所の林陽子です。
このシリーズは、その名の通り、私達の暮らしにお金の知識や政治経済のニュースがどう関わってわっていていくのかをみなさんと一緒に考えていくシリーズです。
表現がざっくりになることもありますが、極力わかりやすくをモットーに、お話しするようにしていけたらと考えています。
今日は、数日前からニュースでよく聞く「全人代」。
中国の政治・経済に関するニュースであることはわかりますが、ここで一度、全人代について確認してみましょう。
目次(タップでジャンプ)
「全人代」とは何か?
正式名称は、「全国人民代表大会」といいます。
中国で年一度行われる、日本で言えば国会に当たる会議です。
毎年3月に、約10日間、北京の人民大会堂で開かれます。
今年は3月5日に開幕しました。
その内容は?
会期最初に、首相が政府活動報告を読み上げることから始まります。この発表で、経済成長率の目標や政策が示されます。まずはこの内容が注目ポイントです。
その後、法律の改正や国家予算の審議などが行われます。
出席する議員にあたる人民代表は約3,000名と、日本に比べると人数の多さが目を引きます。
人数は多いものの、一院制で基本的に共産党の方針を承認する会議であることから、会期が短いのもうなづけます。
2023年の中国はどうなる?
経済成長率目標は5%前後
今回の李克強首相が行った政府活動報告では、経済成長率目標を5%前後とし、昨年の目標であった5.5%前後より引き下げとなりました。
引き下げは2年連続ですが、昨年のゼロコロナ政策の影響で実際の成長率が3%にとどまったことを受けてのことと考えられます。
内需の拡大に注力
成長率目標の他の経済目標として、消費の回復、失業率を下げるなど積極的な財政支出を行うとしています。
コロナで抑えられた状況を脱し、景気を回復させていくという意気込みがみられます。
国防費の増額も注目
2023年の国防費が昨年より7.2%増ということも注目を集めています。
中国の軍事費については、日本の安全保障はもちろん、台湾問題もあり、注目が避けられない項目です。
終わりに
ざっくりですが、全人代の概要やポイントをまとめました。
中国の経済状況は、私たちの暮らしに即日、具体的に大きく影響を及ぼすわけではありません。
しかし、日常生活のあちこちに中国製の製品、SNSも溢れていますし、輸出入、企業の支社など深い関係があるといえます。
歴史的にも関わりが深い上に、政治的なスタンスの違いもあり、ときには感情的にとらえてしまうこともありそうですが、客観的かつ興味を持って情報を得ていきたいですね。