2020年末、コロナ禍中でFPとして感じること・そして「強い家計」づくりとは?
こんにちは、林FP事務所です。
2020年も終わりが近づいています。今年は皆さまにとってどのような一年でしたか。
などという質問は愚問ではないか?というほど、今年はコロナウイルス感染症の影響で激変でしたね。
年の瀬が見えてくると毎年発表される
- 今年の漢字 第1位「密」 以下「禍」「病」など
- 新語・流行語大賞 年間大賞「3密」 トップテン「アベノマスク」「アマビエ」など
にもコロナ禍やコロナ禍に影響された事柄が多くランクインしていました。
今まで、本当にごく普通にしていたことが当たり前でなくなるということを身をもって感じた、そんな一年だったのではないかと思います。
さらに冬になって感染者も増え、出口が見えづらい状況で年を越すことになりました。FPとしてはやはり、どうすれば金銭的な不安を払拭できるのかということを常に考える一年となりました。
家計にみるコロナ禍の影響とは?
コロナでの影響と一口に言っても、影響の受け方は状況によって色々でしょう。例えば同じ会社員の方でも、収入が大きく減った、リモートワークになり通勤が激減した、子供の休校での影響が大きかった、など職業や家庭環境、住んでいる地域によって大きく違いがあります。
では大きな動きとして、家計はどのように変化したのでしょうか。
経済産業省の10月末ごろにに発表されたレポートでは、
- 家計消費支出は3月・4月で大幅に下落、6月からは持ち直す
- 3~5月の下落時の支出で大きく消費が下がった品目は、「被服及び履物」、「教養娯楽」、「教育」、「交通・通信」逆に増加傾向にあるのは「家具・家事用品」
となっています。
まさにコロナ禍での報道にある多くの人々の状況が如実に表れています。外出の自粛によってレジャーが減り、それに伴って洋服なども買い控えるようになり、リモートや休校措置で通勤や通学が激減しました。また、家にいる時間が長くなり「おうち時間」の充実を図るようになり家事用品の消費が多くなっています。
6月からは徐々に休校の終了に伴って色々なことが再開し始め、withコロナという言葉の出現とともに経済活動との両立を模索しはじめるようになりました。
当たり前のことではありますが、世の中の状況と家計の増減や内容の変化は直結しているのがよくわかる結果ですね。
FPから見たコロナ禍
コロナ禍での影響をどのように受け止めているかは状況により人それぞれですが、収入が下がってしまったことによって将来のライフプランへの不安を持たれる方、収入は減っていないけれど自宅にいることによって将来のことや家計のことを考える必要性に気付いた方など、ライフプランへの関心は増えた印象があります。
ライフプランのシミュレーションでは、将来の状況を仮定しながら数字を積み立てて資産状況の予測を立てていきます。もちろん、個人や社会を取り巻く状況は仮定から大きく変わることもあるので、予測の通りに推移していくことはほとんどありませんが、将来的な方向や手立ては知ることができます。個人個人の状況を知り、将来への第一歩の足掛かりとなります。
ということからも、不安な状況である今は、ライフプランに対する意識が高まるのは当然であるように思われます。
コロナ禍のあるなしを問わない、強い家計を作っていくには
今後の予測が難しいということは先ほど述べました。確かに昨年の今頃、2020年がこのような状況になるとは全く予想できていませんでした。
だからこそ、今後コロナの影響がどうなっていくのかわかりづらい今こそ、色々な状況に負けない家計の作戦を立てていくことが大切になるのではないでしょうか。
では強い家計はどのように作っていけばよいでしょうか。
それにはまず、現状の把握が最優先です。この一年、どれくらいの収入があってどのくらいの支出があったのか。果たして赤字なのか黒字なのか。
家計簿を細かくつけていなくても、自分なりの方法でOKです。2020年の収支を書き出してみましょう。日本FP協会のサイトにも、家庭内の資産状況をまとめられるツールが公開されていますのでそういったものを利用しても良いですね。
収支が全然わからない、という方はまずお金の流れを確認して、2021年から支出を記録してみると良いでしょう。
現状の把握ができれば、収入を増やせる手立てはないか、支出を削れないか、無駄はないか、今後増えそうな出費は、など順番に考えていくことができます。また、収入が減ってしまったら、今後もコロナ禍の影響が続いていきそうならどうなりそうか、ということも併せて考えていきましょう。
どういった手立てを講じていくかわからない場合は、
- 情報収集をする
- プロの手を借りてみる
などの方法があります。
情報収集のコツは、一つの記事を読んで終了!ではなく複数読んでみる、給付金など使えそうな制度が見つかったら制度の元情報ページも確認して今現在の、正しい情報までをしっかり確認するということです。
プロの手を借りると良いことは、それぞれの状況に応じたシミュレーションやアドバイスが得られるということでしょう。
まとめ
新型コロナ感染症の影響と、それに負けない家計づくりについて、年末年始に思うことを書きました。まずは収支の把握から、おうち時間を利用して取り組んでみてはいかがでしょうか。
晴れやかなニュースは少なかった2020年でしたが、この状況に負けずに共に進み、来年はより良い一年としていきましょう!良いお年をお迎えください!