今までお金に苦労したことがない人は、今後すごく苦労する可能性があります。
こんにちは。林FP事務所の林です。
あなたは今まで、お金に苦労した経験がありますか?
よく「若い時の苦労は買ってでもしなさい」と言われたりしますが、
これはその通りで、苦労というのはそれだけで金銭的価値を生みます。
それ以上に、お金の苦労をすると
お金の流れに敏感になり、
お金を維持したり貯蓄したりするのが
上手になります。
結果、お金持ちになる可能性が増えるんです。
逆にお金で苦労したことがないと、
お金に対する感性もスキルもなかなか身につかず、
そのままズルズルと行くところまで行って
最後にとんでもない苦労をする羽目になるかもしれません。
…とまぁ、ここまではよく聞く話かもしれませんが
さて、ではあなたが今まで
お金で苦労した経験がないという場合
どうしたらいいんでしょうか。
お金に苦労すると身につくお金持ちの考え方
一度でもお金に苦労すると、
お金がなくなることの怖さを
思い知ります。
「金持ち父さん 貧乏父さん」の著者で有名なロバート・キヨサキ氏も、
子供の頃はお金に苦労していますね。
(お金に苦労する家庭で育っています)
ロバート氏はともかく、あなたに関して言えば
単に本で読んでとか、話を聞いて知るというレベルではなく
「身にしみて」分かるというのがポイントになります。
本で読んで「ふんふん、なるほど」と思ったところで、
「じゃぁ、明日からやろう」と考えて
一晩寝たら日々の忙しさで忘れてしまいます(苦笑)
身にしみて分かってたら、
その場で即、行動しますよ。
だって、放置するのが怖いですから。
怖いものをみたらすぐに行動するのが人間です。
オリから放たれたライオンが目の前にいるのに
「明日逃げよう」とは思わないですよね。
逆に言えば、今までお金の苦労がなかった人は、
こうした怖さを知らないということです。
怖くないから、すぐに行動もできない。
怖くないのは勇敢なのではありません。
単なる無知、無経験です。
こういうと憤慨する人もいるかもしれませんが、
大丈夫。
無知というのは、知ればいいだけなので、
比較的簡単に対策できるんです。
もしあなたが
すぐに行動できない性格だったり
根拠なく「なんとかなる」と思っているなら
要注意かもしれませんよ。
今まで高い収入を維持してきた人ほど、
苦労を知らずに来てしまっている可能性もあるので、
一度振り返ってみてくださいね。
無駄遣いはあくまでも無駄
目の前にあるお金の恐怖を知っていれば、
お金を大切にしようとしますし、
その結果、無駄遣いも減っていくかもしれません。
また節約かぁ、とお思いかもしれませんが、
ここは大事なところですので最後まで聞いてくださいね。
まず、無駄遣いをしたいので
でもその分収入を増やせばいいでしょ?
と考える方も多いです。
これはこれで絶対出来ないとまではいいませんが
いくつもの壁があります。
- 収入と可処分所得を一緒に考えている人がほとんど
- 収入を増やせるのは現役世代のみ
- そもそも比較的ラクな節約が出来なくて、大変な労力を要する収入アップを目指せるのか?
これらの壁を乗り越えられれば、
収入アップで乗り切れるかもしれません。
ただ、リタイア後の長いセカンドライフまで含めて考えると、
ちょっと収入アップだけに頼るのは極端だと思いますね。
そもそも、収入アップというのは雇用主側の都合もあるので
あなたの意志だけではどうにもならない事もあります。
だから僕は、しつこく節約(無駄遣いを減らす)
の話をするんですね。
無駄遣いを無くしていく方が断然ラクだからです。
ちょっと余談ですが、
無駄遣いを無くそうという話をするとどうしても
「なんだか生活に潤いがなくなる」
と思ってしまう人がいるようです。
確かにいろんな視点や意見を持ち込めば、
どんなものにも一定の意味があり、価値もあります。
だからどんな買い物や浪費も
無駄ではなくて意味があるのだと。
それはそれで、そういう考え方もありますが
ここでいう無駄というのはそんな高尚な話ではなくて
お金を使う人そのものが無駄と思っているもののことです。
使う人がそれは無駄だと言っているのですから、
無駄以外の何物でもありません。
…だったらそれは必ず見直され、
改善されているはず、と思いますよね。
いやいや。
これが意外と放置されていることが多い。
- 見直すのが面倒くさい
- 普段の習慣を変えるのが嫌だ
- 今までうまくいってたんだから、これからもうまくいくだろう
そういう、他愛ない理由で
無駄がそのまま放置されているわけです。
なぜかというと、一つ一つの無駄は
小さい(小さく見える)からです。
例えば月100万円が無駄になっているなら
今すぐ、仕事を休んででも(笑)
改善に取り組みますよね。
でも、そこまでではない。
たかだか、月1万円とか、2万円とか。
それぐらいの無駄だと、放置されやすいようです。
面倒だからとか、いつかやろうと思いながら
ずるずると先延ばしにされたりして。
こちらの記事にも書きましたけど、
1日たったの300円がもたらす驚異的な威力をご存知ですか?
100年って、気の遠くなるほど長いように感じますが
今後、人は普通に100年生きるそうですから。
ましてそれが、月1万円ならどうなりますかって話です。
10倍の、1,200万円になりますからね。
つまりは、そういう考えを持てているかどうかなんです。
お金を貯める、お金持ちになるというのは
努力とかではなくて、考え方の問題なんですよね。
無駄を放置する考え方で人生を過ごすと、
人生の後半でものすごい貧乏に
悩まされることになりかねませんから
注意しましょう。
そのためにも、少しのお金を少しと思わないこと、
人生(100年)単位でお金を考えるクセをつけるのがいいですね。
じゃぁ、どうするか?
じゃぁ、今までお金に困った経験がそれほどなくて、
無駄遣いもなかなか、なくならないとなれば、
どうすればいいんでしょうか?
結論から言えば、一度
あえて「体験」してみるといいと思います。
いや、なにも明日会社を辞めてくださいとか、
そういう極端な話ではないですよ。
少しだけでいいんです。
今は十分な給料をもらえてても、
敢えてそれが少なくなったらどうなるだろう?
と考えてやってみるとよくわかります。
例えば今、手取りで30万円ある人が、
毎月きっちり30万円使って生活しているとします。
当然ながら貯蓄も、全然増えていきません。
では、早速今月の給料から
自分で天引きや先取りして
別口座に貯蓄してしまいましょう。
毎月きっちり30万円使っている人は
25万円になっただけでも、
結構大変だと思います。
でも、年金生活ってそんな
「生ぬるい」話ではなくて
もっと大変かもしれませんよ。
実際に老後を体験したければ、
半額の15万円でもいいかもしれませんね。
たかだか5万円減るのに耐えられない人が、
十分な預貯金も退職金もなく老後に入ったら
耐えられるはずがありません。
ちなみにですが、老後の自由時間というのは、
現役世代の労働時間と、同じぐらいあるそうです。
会社で働くのも言ってみれば苦痛かもしれないのに、
リタイア後も同じぐらいの時間、苦痛だとしたら、
あなたそれ耐えられますか?
だからそういうことを、一度「体験」でいいので、
やってみると面白いと思います。
本当にお金が足りないとき、
自分がどう感じるか?
どう行動するのか?
まさかお金が足りなくなったら
一発逆転で高利回りの投資案件、
なんて考えるのが一番深刻ですが(苦笑)
そういうことをつぶさに観察してみれば
無駄遣いに対する感性が働くようになり
うまくいくようになるかもしれません。
失敗しても元に戻るだけですし、
ラッキーにも慣れてしまえば、
そのまま貯蓄体質にもなれますよね。
多少強引な方法のようにも感じますが、
ではそういうことをせずに、
今日から無駄遣いを減らせますか?
今まで減らせなかったから、
ここまで来たんですよね。
だったら多少の荒療治も必要でしょう。
老後にお金がなくなって困り果てるより、
遥かにラクです。
またお金を使う前に先取りして減らすというのは
行動心理学的にも正しい対処ですので
できればそのまま続けたいですね。
最初は月1万円、慣れてくれば月2万円…
と少しずつ貯蓄額を増やしていけば
免疫も付いてくるでしょう。
死ぬなんてこともありませんので
(本当に死にそうになったらさすがに
先取りのお金を使いましょう 笑)
今日から早速やってみることをお勧めします。
明日からじゃだめです。
今日からですよ。